2009年4月9,10日に開催される、QCon Tokyo 2009のスピーカーをご紹介します。(参考記事) (QCon Tokyo 2009サイト) (QCon Tokyo 2009スピーカー一覧)
QCon Tokyoでは多くの著名人に来日していただきます。その中でも多くの参加者が期待しているのが、マーティン・ファウラー氏ではないでしょうか。(wikipedia)
QCon Tokyoでは、マーティン・ファウラー氏に2つのセッションで講演していただきます。
講演タイトル:ドメイン固有言語 -その役割-
講演内容:
Domain Specific Languages (DSL:ドメイン固有言語)は、長い間、議論されてきたが、これまではあまり重要視されてこなかった。近年、次の書籍のテーマに選んだことと偶然一致するタイミングで、別の観点から注目を浴びるようになってきた。本講演では、DSLの例、内部・外部DSLの違い、言語ワークベンチの役割、DSLを使う理由等、この書籍でも述べているいくつか重要な点を解説したいと思う。
講演タイトル:実世界のRuby -3年間の経験から-
講演内容:
ThoughtWorks社では、顧客プロジェクトで3年間、Rubyを使ってきた。また、ソフトウエア製品(Mingle)もRubyで開発した。この経験から、本講演では、Rubyを商用プロジェクトで使うということについて述べたいと思う。何が本当の強みなのか、何が問題となり得るか、さらに、将来に向けてのRubyの役割にも触れたい。
マーティン・ファウラー氏といえばモデリング、ソフトウェアパターン、アジャイルなどを思い浮かべる方も多いと思いますが、今回のセッションのテーマは「DSL」と「Ruby」です。この二つは、現在、マーティン・ファウラー氏が興味を持っているテーマであります。
まずRubyについて、マーティン・ファウラー氏は以前(2006年5月)、自身のBliki(BlogとWikiを合わせたもの)に、「 EvaluatingRuby(日本語訳:Rubyを評価する)」としてRubyの評価を発表してます。(サイト・英語)(サイト・日本語訳)
この中で、マーティン・ファウラー氏は次のようにRubyを評価しています。
It's still early days yet, but I now have a handful of project experiences to draw on. So far the results are firmly in favor of Ruby. When I ask the question "do you think you're significantly more productive in Ruby rather than Java/C#", each time I've got a strong 'yes'. This is enough for me to start saying that for a suitable project, you should give Ruby a spin. Which, of course, only leaves open the small question of what counts as 'suitable'.
(日本語サイトの翻訳文)
まだ時期尚早ではあるが、コメントできる程度にプロジェクトを経験してきた。今のところRubyの評価は確実に高い。「RubyはJavaやC#よりも格段に生産性が向上すると思いますか?」という質問には、常に「はい」と答えてきた。 Rubyが適したプロジェクトでは生産性が確実に向上する。あなたもRubyを試してみて欲しい。もちろん、ここで重要なのは、何をもって「適している」と言えるかどうかだ。
この記事から3年弱が経過しました。現在のマーティン・ファウラー氏のRubyの評価はどう変わっているのでしょうか。
次にDSLのセッションですが、講演内容にある「書籍」は、まだ出版されてはいません。書籍の内容となる情報は、マーティン・ファウラー氏のサイトに「DSL Book WIP」として掲載されています。(サイト・英語)
また、オライリーから出版されている「ThoughtWorksアンソロジー――アジャイルとオブジェクト指向によるソフトウェアイノベーション」の「2 章 とある秘密基地とRuby による20 のDSL」にマーティン・ファウラー氏がRubyによるDSLについて書かれています。(サイト)
「Ruby」「DSL」に関するマーティン・ファウラー氏の講演をお聞きになりたい方は、QCon Tokyo 2009にぜひご参加ください。 InfoQ登録者向け割引キャンペーンも行っております。(定価30,000円→割引価格27,000円)(参考記事)