Ruby 1.9シリーズの安定リリースが数ケ月先に迫っているが、ほとんどのデベロッパはまだRuby 1.8を使用している状況である。これは、どういうわけか?多数の機能の中から2、3例を挙げると、Ruby 1.9は、1.8よりさらに高速であり、少ないメモリを使用する。またメモリをリークしないContinuations(参考記事)がある。
Great Ruby Shootouts(参考記事)で知られるAntonio Cangiano氏は、切り替えていない人が多い理由(リンク)を、以下のように説明している。
Ruby 1.9は、Ruby 2.0への中継ぎ過程に過ぎないので、実働で使用するように作られていないと、誤解をしているデベロッパがいる。うまく意思の疎通を図っていれば、こうい うありふれた誤解を回避できたであろうに。しかしながら、さらに重要なこととして、デベロッパがRuby 1.9を使用していないのは、それと機能するライブラリがほとんどないからである。
近ごろInfoQは、Ruby 1.9.1ライブラリの互換性(参考記事)について報告した。Cangiano氏は、1.9へのアップグレード作業における、良い面さえも見出している。
Ruby 1.9.1へのこの遷移は、何年も前からの古く、維持されていない、不完全な試みを取り除くということになると、リセットボタンとしても機能する。 Ruby 1.9.1への移植は、活発なプロジェクトと不活発なプロジェクトの相違の大雑把で黙示的な境界として機能する場合がある。
Cangiano氏は、プロジェクトとコミュニティに1.9のアップグレードにさらに注力するよう刺激を与えている一方で、Rob Kaufman氏は以下のように、興味深い考えを抱いている(リンク)。
もし、すべてのプロジェクトメンテナーに、コードを1.9へ変換するために必要なコツやスキルを学ばせず、ある専門家にgemsの変換作業のために、わず かな資金しか投入しなかったならどうなるか。メンテナーと作業をする誰かが、gemsを最新にする必要がある。次々にgemを変換しながら練習をし、この 変換を完了させるために実時間を指示する誰かが必要である。
Kaufman氏は、自らをその立場に置き、プロジェクトの資金調達をおこなおうとしている。それはGregory Brown氏が、DFライブラリPrawnの作業(参考記事)でおこなったことである。複数のアプローチが可能である。Ruby ForgeからもっともダウンロードされるGemsで開始可能なアプローチ、RailsまたはMerbのようなフレームワークおよびそのプラグインやIs it Ruby 1.9(リンク)に関する報告に基づき開始可能なアプローチである。Ruby 1.9 Or Bustブログ(リンク)上で投票することができる。
迅速なRuby 1.9の導入に興味があるのであれば、Ruby 1.9 Or Bustプロジェクト(リンク)がPledgie(リンク)を通じてサポート可能である。