今年始めSaaSおよびBPMの傾向に関する調査が実施され、以下のように結論を出している(リンク)。
年頭の悪い評判にも関わらず、実際SOAは前進している。調査の回答者のうち、49%が1つ以上のSOAプロジェクトが組織で進行中であると答え、60% が現在または今後のSOAプロジェクトを部門/部署レベル(21%)または独立したプロジェクト(19%)とは対照的に、企業レベルと見なしている。 それでも、回答者はSOAの広範なデプロイには、障害があることを認めている。
BPMの観点では、29.7%が組織にとって重要な面ととらえ、35.8%がすでに使用しているインフラと見なした。しかし、近ごろDeath Of SOA(参考記事)が重要視されていることを考えると、時宜を得たSOAの導入である。
こんにちのSOAプロジェクトは、ほとんど統合についてである。もっとも組織が望んでいるのは順に、改善されたデータ統合(32%)、レガシーアプリケー ション統合の可能(32%)、異なる部門のアプリケーション統合(23%)、続いてコスト削減(21%)である。競争力の維持(8.4%)、革新の推進 (8%)と続く。
Dave Chappell氏(Oracle)によると(リンク)、これはその分野における氏の経験に一致する。ZapthinkのRon Schmelzer氏は、調査における、SOAの統合重視で以下の事柄が分かったと考えている。
「SOAに対する元々の理解から、われわれはずいぶん遠くにいる。それは、SOAをおこなっていると思っている90%以上の人びとが、実はWebサービス /エンタープライズアプリケーション統合をおこなっているという事実を反映している。彼らは、ちょうどアダプタを除去したところである。SOAは、アーキ テクチャのアプローチである必要がある。このことについてはベンダーを真っ向から責めることができると思う。「SOAをやりたいなら、われわれの製品を買 え」と言うが、まったくの誤った考えである。
もとの記事によると、Gartnerのアナリストである、Massimo Pezzino氏は現在の経済状況は、SOAを導入することで人びとが実現したいと考えていることに重きを置くことに変化が現れていると主張している。
Gartnerが、調査回答者にSOAの利点に関して同様の質問をした去年の6月、「期待されるメリットの上位はアジリティ、イノベーションであり、組織 がさらに競争力を持ち、アジャイルになるために役立つ項目に重点が置かれている」とMassimo氏は語った。しかしながら「われわれが発見したのは、消 費者がSOAテクノロジーに投資をする場合、低いところに成った果実を求める。経済が大いに責任がある」。
その記事はさらに、軍事や医療を含むさまざまな分野での、SOAの成功例を持っていると考えているSOAユーザからの引用を掲載している。またその調査に より、たとえば、多くの組織がSOAインフラという状況でSaaSを統合しているなど、グリッド、クラウドおよびSaaSがSOAに対しさらに機会を提供 することが示された。
その調査によると、今後予定されているサービスベースアプリケーションの優勢なタイプは、オンデマンドSaaS (62%)、モバイルアプリケーション向けWebサービス(60%)および複合アプリケーションアセンブリ(58%)である。
しかし、すべての調査結果が明るい情報ではない。スキル不足やSOAガバナンスなど重要な問題があり、SOAには依然として困難が立ちはだかっている。TechTargetの 記事で、SOAを始めてまだ日が浅いほとんどの人は、最初はガバナンス不足を問題と考えない。なぜなら彼らは小規模のデプロイメントに従事しているか、も しくはそれが提供できるメリットを理解するために必要な経験がないからである。しかしMassimo氏(および調査)によって、適切なSOAガバナンスが なければ、SOAの完全なメリットを実現するのは難しいと、結論付けられた。事実、調査のこうした側面は、Gartnerによる別のI調査を通じて裏付け されると、Massimo氏は付け加えている。
Dave Chappell氏に最後の言葉を任せたい。
こうしたことを四六時中顧客から聞いていたり、目にしているので、(その調査は)わたしにとってたいして驚くような結果ではない。しかし、誇大広告に反対する中で、業界によるありのままの検証を目撃するのは、良いことである。