メディアの報告によると、Sun Microsystemsを買収するというIBMの協議が破綻した。
伝えられるところによると、IBMは1株およそ9.5ドルを提供した。Sunの株の価値は、先月その取引が最初に報道されたときの倍近くである。これによ り、Sunは70億ドルの評価がなされ、IBMの歴史上最大の取引であったかもしれない。交渉は最終段階であり、最近の合併交渉での高水準の瀬戸際政策は よく目にしたと言われていた。そのため、交渉の決裂は確定的ではない可能性がある。しかしながら、真実が何であるにせよ、業務提携に翳りが見え始めたこと により、今朝の取引でSunの株価は22%下落したが、IBMの株価は2%減にとどまった。
IT購入が、プロプライエタリUnixハードウェアからLinuxやFree BSDなどのオープンソースUnix改良型を実行するコモディティハードウェアへ大幅にシフトしている中で、Sunは黒字に転じるために数年間苦戦してき た。対照的にIBMは1990年代に深刻な問題に見舞われたが、非常に収益性のある組織であり、昨年は四半期でおよそ23から28億ドルの収益であった。 IBMの関心は、Sunのソフトウェア資産であるJava、SolarisおよびMySQLにほぼ集中していると考えられる。
その取引に関する多くの情報源である、The Wall Street Journalは、Sunの理事会が2派に分かれており、Scott McNealy氏 が反対派で、Jonathan Schwartz氏が賛成派であることを報告している(リンク)。交渉が破綻したら、Sunは誰からもうらやまれない立場に立たされ、迅速にその株価を安定させるよ う動かねばならなくなる。解釈のしようによっては、Schwartz氏は、自力で生き残ることはできないと考えている。確かにIntelの最高経営責任者 であるPaul Otellini氏は、Sunは「シリコンバレーのIT企業に物色され、また世界から値踏みされた」と述べた(リンク)。考えられる成り行きは、Schwartz氏 もMcNealy氏も会社から追放されることである。予想される請願者は他に、Hewlett-Packard、FujitsuおよびCisco Systemsがある。