ジャイルチームの熱心な試験者の必要性は、長期間議論、討論されている。多くのアジャイルチームでは、熱心な試験者は極めて重要な役割を果たす。Scrum Developmentグループでの協議(リンク)で、チームでの熱心な試験者の必要性を再び取り上げようとしている。
Brian氏は、別の角度からアプリケーションを見ることが出来る熱心な試験者の必要性について、議論を開始した(リンク)。グループの大抵の人は、チームに熱心な試験者がいれば、大きな利をもたらすことに同意した。
George Dinwiddie氏は、以下を提案した(リンク)。
チームに熱心な(または複数の)試験者がいれば、大きな利益を生むことを発見した。彼らは製品所有者と同様の見解を示すが、より突っ込んでいて、考慮すべ き事柄がさまざま含まれている。これは、現実世界での使用に二の足を踏んでいるストーリーで、受け入れ基準を考え出すには、非常に便利である。
似たような話をすると、Adam Sroka氏は以下のように追加した(リンク)。
テストのバックグラウンドがある人びとは、確かに何かユニークなものをテーブルに持ってくる。少なくとも彼らは、a)厳密に言えばTDDに関連していない テスト向けのメソッドやツールに精通している。b)状況を中断する方法および中断できそうな状況について、長い時間をかけて検討してきた。c)品質につい て、語り、考える方法を理解している。
さらにAdam氏は、もっぱらQAに関連している大量の知識があることを指摘して、自身の考えをあらためて表明した(リンク)。テストの動作およびQAに関する会 議、論文および多数の文献がある。このことは、この知識に精通している人びとは、TDDを良く知っている単なるデベロッパよりも多くのことをもたらすこと を、示唆している。
多くのアジャイルチームは、デペロッパがTDDを使用してコードを構築している場合、熱心な試験者の必要性は減少するという意見である。このことに対して、Cenk Civici氏は以下のように提案した(リンク)。
ユニットテストでのTDDは、コードを正しく構築するためである。
受け入れテストおよびQAは、正しいコードを構築する目的である。
グループのほとんどのメンバーは、熱心な試験者は、外部的な存在物というよりむしろ、チームの一部として組み込まれれば、より生産的になることにも同意し た。Sean Hart氏は、チームの一部であることとは別に、試験者はバックログの作成プロセス中、POおよび顧客に関わる必要があることを示した(リンク)。これにより、多数 の関連要求が、チームに到達する前に解決することができる。
Ryan Shriver氏は、チームが熱心なエンドツーエンド試験者を受け入れることを支持している、現実世界の例(リンク)を付け加えた。氏によると、
「エンドツーエンド」の熱心な試験者を加える前に、アジャイルチームの試験者に完全に依存したが、いくつかのバグに悩まされた。このチームに追加することは、特にドメイン経験が深いため、リリースの品質を向上させる上で大いに役立った。
同じ方針で、オフショアのアジャイルプロジェクトでのテストのベストプラクティス(リンク)を文書化する一方で、Peter Vaihansky氏およびAnna Obuhova氏がアジャイルチームの熱心な試験者は、多くの価値を付加することを述べた。両氏によると、
筋金入りの XPユーザが信じていることとは反対に、われわれの経験により、XPチームが熱心な試験の専門家を受け入れることで多大な利益を受けることが示される。熟 練した試験者は、いろいろな方法で価値を追加する。手動による調査テスト、顧客と協働し、より一貫した要求をしたり、自動化テストを改善するための新たな 方法を検討するなどが含まれる。
それ故に、アジャイルチームが熱心な試験者を必要とすることを支持する十分な証拠がありそうである。かぎとなるのは、アジャイルチームの不可欠な部分とし て彼らを受け入れ、十分なサポートと柔軟性を提供することで、可能性を最大限に活用することである。これにより、十分な深さとさまざまな考慮すべき事柄を 備えた、テストに対して望まれるアングルをもたらすことができるようになるかもしれない。