昨年も報告したとおり、SQL Server 2008 R2は、256個の論理プロセッサをサポートする。その他の機能として、複数サーバの効率的な管理ツールやReporting Services 3による地理データの可視化などがある。MSDNおよびTechNetの会員は、この新しいバージョンのプレビュー版を利用できるが、一般ユーザも今月中にはアクセスできる予定だ。
R2では、特にISV (独立系のソフトウェア会社) をターゲットとした機能がいくつか提供されている。
ISVは、プロジェクトGeminiのテンプレートを事前に定義できるようになる。Geminiは、Office 2010の一部として提供される予定であり、Excel用の分析エンジンのように見て取れる。Microsoftによると、Geminiは「何百万行ものデータを1つのExcelワークブックで処理する」のに利用できるということだ。
またISVは、SQL Server Reporting Servicesのコンポーネントを事前に定義することもできる。現時点でこの2つの機能はいずれも、詳細情報が少なく、これらのコンポーネントをただ個別に出荷する場合とどのような違いがあるのか、何も説明がされていない。
Microsoftは、ATOMベースのフィードに対するサポートも大いにアピールしている。彼らがSQL Serverをウェブサーバにしようと繰り返し試みたことや、前述の機能を断念した回数を考慮すると、開発者はこの機能に注意すべきだろう。
ユーザ サイドの機能リストには、大いに期待が持てる。SQL Serverでは256個の論理プロセッサが使えるようになるが、これは、スケールアウトではなくスケールアップに依存している企業には思いがけない朗報である。R2では、スケールアウト採用ユーザ向けに、複数サーバを扱うためのより効率的な管理ツールが提供される見込みだ。
レポート機能としては、Report Builder 3.0で地理データの可視化がサポートされることになっている。これにより、地図ベースのチャートをデータから作成できる。地理データ可視化のサンプルは、SQL Serverのニュース ブログで見ることができる。