自らをPHPカンパニーであると呼んでいるZendテクノロジは、PHP開発者がすべてのメジャーなクラウドでアプリケーションを開発する手助けをするクラウドアプリケーションサービスのためのシンプルAPIというオープンソースプロジェクトを立ち上げた。マイクロソフトは、PHP開発者のためのWindows Azure SDKに出資している。
Zend、IBM、Microsoft、Nirvanix、Rackspace、GoGridと言った数あるクラウドテクノロジベンダは、Zend社が作成した様々なクラウドのリソースにアクセスできるシンプルAPIプロジェクトに出資した。最初にこのAPIは、Amazon Webサービス、Rackspace Cloud Files、Windows Azure、Nirvanix Storage Delivery Networkのためのファイルストレージ、ドキュメントデータベースストレージ、シンプルキューサービスをサポートした。Zendは、Zend Cloudと呼ばれるZend Frameworkのの新しいコンポーネントとして、このAPIを含めるつもりである。
マイクロソフトは、7月にPHPプログラマがAzureで作業するためのツールセットであるPHP開発者のためのWindows Azure SDKをリリースした。その後、マイクロソフトは、ZendのシンプルAPIイニシアチブにこのSDKを提供した。このSDKは、現在、RealDolmenと共にCodePlexプロジェクトとして、新しいBSDライセンス下で開発がされている。
PHPのためのWindows Azure SDKは、ストレージサポートだけではなく、以下の機能を提供する。
- Windows AzureのBlobs、テーブル、クエリ(CRUD操作のため)のためのPHPクラス
- HTTP転送、AuthN/AuthZ、REST、エラー管理のためのヘルパクラス
- 管理性、インストゥルメンテーション、ロギングのサポート
- AzureテーブルストレージへのPHPセッションの保持をサポート
他のストレージを使うタスクでない限り、PHP開発者は、シンプルAPIとSDKの両方を使うことができるが、シンプルAPIは、将来的により多くの機能を追加することが予想される。Zendは、早い段階で変更される可能性があるため、開発にAPIを使用することに慎重になることを薦めている。
インターフェイスは、PHPからその他のOO言語に容易に変更することができるように設計されている。C#やJavaのような言語を対象にしているものと同様に、このプロジェクトがなにかを生み出すのか、興味深くみていきたい。