Microsoft のサービスであるコードネーム “Dallas” は,データ,イメージ,サービスのプロバイダ(提供者)とそのコンシューマ(利用者)を引き合わせ,単一のアクセスポイントを通じた情報交換を促進する,情報のマーケットプレースだ。
“Dallas” は Windows Azure プラットフォームを使用して,その上に構築されている。サービスは3つのメインコンポーネントから構成される。
- インフォメーション・ディスカバリ (Information Discovery) – 構造化され,まとめられたデータセットの検索と参照を行う。対象とするアプリケーションやプラットフォームは問わない。
- ブロウカリッジ (Brokerage) – 情報提供者と情報の使用を希望する組織間のパートナーシップを促進する。
- 分析とレポート (Analytics and Reporting) – データ分析とレポートを提供する。
データには REST ベースの API を通じてアクセスできる。また .NET プログラム向けに,C# プロキシクラスによるオブジェクトモデル経由のアクセス方法も提供される。サービスのデータは,ATOM フィードまたは表形式で提供される。PowerPivot を経由した Excel へのロードも可能だ。さらに “Dallas” では,SQL Server と SQL Azure のクエリーを通じたデータ提供も予定されている。
開発者は無償で既存のコンテントを調べたり,アプリケーションを開発することができる。ただしプログラミングを開始する前に アカウントの請求 が必要だ。
その “Dallas” プロジェクトを具体化したものが Microsoft Pinpoint だ。現時点では4つの国 – インド,オランダ,イギリス,米国 – のデータが,3つの主セクション – 企業,アプリケーション,サービス – にファイルされて,それぞれに数百の項目が格納されている。データはいくつものカテゴリ – 営業,セキュリティ,コンピュータ,インターネット,コミュニケーション,財務管理,教育,その他 – に体系化され,各カテゴリはさらにサブカテゴリに分かれている。
“Dallas” は実際に,サービスの配信インターフェースがプロバイダごとに異なる,という困難な問題を解決している。そしてコンシューマがひとつの場所で,統一された API でサービスを提供する複数のサービスプロバイダに出会えるように援助する。
さらに次のようなリソースがある – Dallas 紹介ビデオ,Dallas 教育コース,Dallas チームのブログ。