企業や開発者に競合ではなくAzureクラウドにアプリケーションをデプロイしてもらおうと、MicrosoftはWindows Azureを多くの非Microsoft技術に対してオープンにした。Ruby on Railsもそうした技術のひとつとなった。
MicrosoftはAzureでWordPressが動くようになったことをPDC 2009でアナウンスし、MySQL/PHP/Apacheが動くことを実際にデモした。このMicrosoftのクラウドでは、JavaアプリケーションをTomcatにデプロイするといったことも可能だ。実際に、Microsoftは.NET、PHP、Python、Rubyなどの言語に対してAzureをオープンにして、Visual Studioを使っていない人向けのEclipseプラグインや、開発を加速するためのPHP、Java、Ruby SDKを提供している。
AzureのアーキテクトであるSimon Davies氏は、最新のAzure SDKの改良によりHTTP(S)およびTCP上でワーカーロールと通信可能になったことで、「MySQL、Mediawiki、Memcached、Tomcatといった、さまざまなアプリケーションや技術」を動かすという新しいシナリオの実現可能性が切り開かれた、と述べている。彼はRuby on Railsを使って構築したWebサイトのデモを、Azureにデプロイして動かしてみせた。これはごく単純なSQLiteデータベースを持つ非常に基本的なサイトだが、Ruby on RailsとAzureとがうまくいくことを証明している。
今や多くの非Microsoft技術がAzureで使えるようになった。世界はオープンソースとプロプライエタリコードが結びついたMicrosoftのクラウドに足を踏み入れるのか、それとも、AmazonやGoogleに身をまかせることを選ぶのか。先行きはまだわからない。