チームや組織は仕事のやり方について、競争相手を使って評価したいと思うことがよくある。彼らは改善すべきところに注目して、よいフィードバックがあれば取り入れたいと思っている。Comparative Agilityアセスメントとはアセスメントツールであり、組織が次回のアジャイルの取り組みを計画するときに、その結果が役立つだろう。
Mike Cohn氏は、最初は競争相手と比べることは無駄だと思っていたと述べた。我々は完璧を目指して日々改善し続けなくてはならないのだ。しかし、今では考え方を変えている。Mike氏はこう言っている。
しばらく時間はかかりましたが、結局のところ、私の考えは間違っていたと気づきました。ビジネスは完璧である必要はありません。競争相手よりもすぐれている(そして、先を行っている)だけでいいのです。今やGoogleは検索エンジンを支配していますが、それは検索結果が完璧だからではありません。競争相手の検索結果よりも、たいていの場合すぐれていたからなのです。
したがって、競争相手よりもアジャイルだということは、組織にはすぐれた製品を届ける能力があるということだ。こうした考え方が、Kenny Rubin氏、Laurie Williams氏、Mike Cohn氏らによるComparative Agilityアセスメント(CA)作りにつながった。調査をすると、その調査回答がデータベース全体と比較され、似ている組織と比べることができる。例えば、Web開発をしているチームと比べたり、アジャイルを導入して約6か月の会社と比べたりすることが可能だ。
CAではアジリティを7つの軸で評価している。
- チームワーク
- 要件
- 計画
- 技術的プラクティス
- 品質
- 文化
- 知識創造
現時点でデータベースには1123の調査回答があり、あなたも登録することができる。調査回答は、チームや会社の代わりに、経験豊富なスクラムマスター、コーチ、コンサルタントがインタビューや観察に基づいて記入するよう作られている。
このツールに反応して、Pasi Kantelinenは、アジリティを競争相手と比べるのではなく、我々は次の質問に回答するべきではないかと提案した。「すぐれた結果をどのように達成するのか?」 彼は、次のように質問を広げてもよいと付け加えた。
「すぐれた結果をどのように達成するのか、
- 以前達成したものと比べて?
- 競争相手と比べて?
- 業界最高と比べて?
- すばらしい結果と比べて?」
Julie氏も、目的にかなっているのはアジリティを比べることだけではない、と同意した。アジャイルプラクティスを使っているチームはたくさんあるが、スピードや生産性の観点から速くなっていないチームもあるのだ。
したがって、最終目標はビジネス価値を届けることではあるが、もし競争相手がどこにいるか知りたいのであれば、これを使って比べてみるのはよい考えなのかもしれない。