ToadはOracle、DB2、SQL Server、MySQLなど、主要データベースの管理、開発、パフォーマンスの最適化を行うための一連のツールである。Quest Softwareは、VSの機能(コード・リファクタリング、バージョン・トラッキング、コラボレーション、ユニット・テスト、ライフサイクル管理など)を利用するためにToad for OracleのVisual Studio Extensionを作成した。
開発者はToadを使用して、PL/SQLパッケージ、プロシージャ、トリガー、およびファンクションのビルド、テスト、デバッグが行える。また以下に示すように、テーブル、ビュー、ユーザ、制約、インデックスを作成することも可能だ。
- Oracle8のTYPEオブジェクトを含むオブジェクト(テーブル、ビュー、インデックスなど)の作成、参照、変更
- クエリのグラフィカルなビルド、実行、チューニング
- PL/SQLの編集とデバッグおよび「ストアドプロシージャ」(ファンクション、パッケージ、トリガーなど)のプロファイル
- オブジェクトの検索
- 制約、トリガー、エクステント、インデックス、権限に関するデータベースの問題の検出と修復。ToadはOracleのOCIを直接コールしてOracle APIに完全にアクセスする。
Toad for Oracle Extension for Visual Studio 2010は、VSの機能(オフライン・データベース 設計、開発と変更管理、アプリケーション・ライフサイクル内での統合など)を利用して、この2者間の統合を可能にしている。
開発者は、Oracle DBスキーマをインポートした後、TFSで変更の追跡をしながらの作業、コードのリファクタリング、オフライン・バーションのスキーマに対する変更の適用、スキーマの比較とマージ、他のチームメンバとの意思疎通などができる。また、開発者はユニット・テスト用のデータを生成することもでき、変更が夜間ビルドに組み込まれるようにスケジュールすることも可能である。
Toad Extensionでは、データベースに関連するコードのセマンティックや構文の検証が行われる。バージョニング機能により、異なるバージョンのスキーマを比較できるようになり、開発者は実行された変更のロールバックやロールフォワードが行える。
Extensionを作成するにあたり、QuestはVSの拡張ポイントを利用した。中でも多くのデータベース・サービスをサポートするベースクラスである、Database Schema Providerを拡張している。データベース・サービスには、スクリプトの構文解析とそのモデル化、スクリプト・モデルのスキーマ・モデルへの解釈、あるいはその逆で、スキーマ・モデルからのスクリプト・ファイルの生成などがある。
Toad Extension for VS 2010は、現時点ではベータ版である。