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プロジェクトマネジメント速修講座

原文(投稿日:2010/08/07)へのリンク

Microsoftでプリンシパルソフトウエアマネージャを務め、WPF SDETの前マネージャでもあるIvo Manolov氏は、組織の中でプロジェクトマネージャになりたいと思っている人やマネジメントスキルを改善したいと思っている人に有用なプロジェクトマネジメントの原則と技法について短い記事を書いている。

プロジェクトマネジメントの技法を開陳する前に、氏はプロジェクトの中でのプロジェクトマネージャ(PM)の役割を次のテンプレートを使って描いている。

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続けて、氏はいくつかのプロジェクトマネジメント手法を紹介している。

過剰な対話 ・プロジェクトの状態を自分のマネージャやステークフォルダに対して披露するのを、相手がもう聞き飽きたと不満を言うまで続ける。

スコアカード ・プロジェクトを通して機能開発を追跡するためにスコアカードを利用する。評価には次の4つの分類を使う。“未着手またはリスクあり”、“作業中”、“間もなく完成、低リスク”、“終了、完成”

傾向 ・グラフで定量化可能で観察可能な傾向を表現すること。これは、これらの傾向の今後の動向について考えるためだ。例えば、下記のような“解決したバグ”のグラフだ。

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バックログ ・バックログはリポジトリの中心にある。これは、プロジェクトで現在開発中の機能や将来のリリースで実装される予定の機能のためにある。プロジェクトの関係者、マネージャ、ステークフォルダー、開発者にとって、バックログはプロジェクトの現在の状態やどんな機能が実装中なのか把握するのに便利だ。特に開発者は同僚の作業についてよりはっきりとわかるので、プロジェクトを広く把握できる。

メールブランディング ・Microsoftの平均的なエンジニアはおよそ200から300通のメールを受け取っている。したがって氏は、下記のようなメールブランディングを提案している。

  • 件名の標準化 (例えば“WPF 4 Pulse: Stress”) ・こうすることで受信者は簡単にプロジェクトに関するメールをフィルタしたり、検索したりできます。
  • メールの“ルックアンドフィール”の標準化 ・一貫した構造のメールにすることで実現できます。また、メールにプロジェクト共通のロゴを入れてもいいでしょう。
  • 特定のプロジェクトだけで使うエイリアスを用意する。(例えば、“WPF ・VS Tactics”など)

スケジューリング ・氏はイベントのスケジュールでExcelかVisioを使う場合、Visioを使って時間をグラフィカルに表現した方が使いやすい、と提案している。

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他にもいろいろあるが、氏の考えではほとんどのPMがこのような基本的な手法を使っている。便利なツールとして氏が勧めるのはExcelだ。Excelはシンプルで用途が多いのでプロジェクトマネジメントのツールとして使いやすい。

そしてもっと重要なこととして氏があげているのは、PMはプロジェクトの始動、計画、実行、監視、終了、事後検討の各ステージで次の資質を示すことができなければならないということだ。

  1. 独立心と説明責任
  2. 構築力と対話力、そしてプロジェクトのための明確で良く練られた計画の承認を得る力。計画には下記が含まれる。
    • タイムライン
    • 範囲、目標/非目標、成功条件
    • 内外の“譲れない点”と要求
    • ステークフォルダ
    • コストと資金
    • リスクとその緩和策
  3. プロジェクトを動かす能力、プロジェクトを動かし続ける能力、プロジェクトをたたむ能力。
    • プロジェクトを指導する力や興奮の形成、障害物の特定と除去に対する積極的な関与
    • プロジェクトの進捗に対する積極的な監視
    • 各種の状態について積極的な対話
  4. 望んだ結果に到達する能力

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