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ソフトウェアクラフトマン・カンファレンス 2010 - コードのみ

原文(投稿日:2010/08/07)へのリンク

codemanship サイトを運営する率直なクラフトマン(職人)である Jason Gorman 氏は,今年10月7日に英国 ブレッチレイパーク(Bletchley Park) で開催される ヨーロッパ・ソフトウェアクラフトマン・カンファレンス(European Software Craftsman Conference) 開催の立役者である。

カンファレンスの信条は "講演なし。基調なし。コードのみ。 (No talks. No keynotes. Just code.)" というものだ。クラフトマンを目指す参加者たちは,数多くのハンズオンセッションを通じて互いの経験を学び,共有する。これはまさに,ソフトウェアクラフトマンシップが議論ではなく実践であることを反映するものだ。

ロンドン BBC で行われた SC2009 は,多くの人気クラフトマンの参加によって成功裡に終わった。これに続く SC2010 は,さらにコミュニティを志向した民主的なものになるだろう。コミュニティが主導するこのカンファレンスにおいてはもっとも興味深いであろう,セッションを実施するための応募形式は,通常のカンファレンスとはいくぶん違ったものになっている。

まず最初に,締切はカンファレンス開催日にほど近い9月5日である。実施するセッションは,ライブコーディングを行うものであれば - コーディング道場(dojo),型(kata),試合(game),組み手(challenge),パズル,出席者によって参加人数記録を目指すステージペアリングなど - どんな実施形式でもよい。ただしカンファレンスに相応しいセッションであることの証明として,コード実践部分のスクリーンキャスト提出が求められている。

セッションは期限前であればいつでも再登録することができる。登録を終えたすべての参加者は,SC2010 で自身が参加を希望するセッションに投票する。この投票の結果によってカンファレンスのスケジュールが決定されるのだ。

議論の時間を確保していないトピックスに対してはすべて,議論を行うための長めの休憩時間とオープンスペースが用意される予定だ。

カンファレンス1日の参加費は 85 ポンド,参加登録はブレッチレイパーク事務所において 120席限定で受け付ける。

ブレッチレイパークは重要な文化遺産であり,第2次世界大戦中に Alan Turing や Jerry Roberts などによる暗号解読作業の拠点として,また1943 年に近代プログラム式電子計算機が生まれた場所として著名だ。当日は博物館ツアーなど,いく分変わった趣向も用意されている。

今回のカンファレンスは,この史跡を保護する,という公的な誓約を支持している。カンファレンス自体の費用はスポンサーが負担して,登録者から得た利益はチャリティに回される予定だ。

Gorman 氏は最近,ソフトウェア開発者にクラフトマンシップを伝授するための新たなアプローチとして codemanship を立ち上げた。QCon London 2010 では,これに関する講演も行っている。コードの臭い(codesmells) と,それを解決するリファクタリングに関するスクリーンキャストの全シリーズが,オンラインで参照可能だ。

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