マイクロソフトは、9月19日~21日の間開催されたOpen Source Indiaカンファレンスにおいて、新しいツールであるWindows Azure Companion、Windows Azure Tools for Eclipse for PHPとWindows Azure Command-line Tools for PHPのアップデート、そしてWindows Azure SDK for PHPバージョン 2といった、Windows Azure上にアプリケーションを配置することに興味のあるPHP開発者とWeb管理者を対象にしたツールを発表した。
他が更新や前のバージョンのツールやSDKの新しいバージョンであるが、唯一Windows Azure Companionだけは、完全に新しいツールである。Windows Azure Companionは、Azure上のPHPプラットフォームコンポーネント(PHPランタイム、拡張)または、PHP Webアプリケーションとして使用することができる。
Windows Azure Companionは、名前とWebアプリケーションを実行するために必要なURLを含む構成ファイルとして、ATOMフィードを使用する。マイクロソフトの相互運用戦略の主席アーキテクトであるVijay Rajagopalan氏は、CompanionはPHPを対象とした初期バージョンであるが、Azure上で動作するあらゆるオープンソースコンポーネントまたは、アプリケーションをデプロイするように拡張することができる。Rajagopalan氏は、Azure上のPHP以外のWebアプリケーションのインストールについては言及していないが、Companionを使用してフィードを編集することで実現できるように見える。
Windows Azure for Eclipse for PHP September CTPでは、2010年6月にリリースされたWindows Azure SDK 1.2の最新拡張をサポートし、11月の最終リリースの準備ができるようにEclipseプラグインが更新された。新しい機能は、以下の通り。
- SSL証明書を使用してHTTPエンドポイント上のPHPアプリケーションをホストする
- PHPエディタにおけるWindows Azureのコードテンプレート
- Windows Azure診断サポート
- オープンソースのAppFabric SDK for PHP Developersとの統合
- WorkerロールとしてPHPスクリプトの実行をサポート
- 複数のWebロールとWorkerロールのサポート
- SQL CRUD Application Wizard for PHPとの統合
- プロジェクト変換の向上
- アプリケーションの開発管理
- Webロールにおけるphp.iniとPHPフォルダの公開
- Windows Azure Drive for PHP developersのサポート
- ソリューションエクスプローラにおけるアカウント名の利用
- Windows Azure上でMySQLデータベースを実行するためのWorkRole for MySQL
Windows Azure Command-line Tools for PHPは、管理者にコマンドラインインターフェイスを使用したパッケージとAzure上のPHPアプリケーションの配置を有効にする。9月のCPTでは、WebとWorkerロールのサポートを追加した。このツールは、Companionで示されているすべての開発シナリオをカバーしている訳ではない。
Windows Azure SDK for PHPは、開発者のAzureサービス(Blob, Table, Queue)への対応をてこ入れする。バージョン2.0における新しい機能のいくつかは以下の通り。
- Windows Azure Blob、Table、Queue(CRUD操作のため)のPHPクラス
- HTTPトランスポート、AuthN/AuthZ、REST、エラー管理のヘルパークラス
- 管理性、インストルメンテーション、ロギングのサポート
- AzureテーブルストレージへのPHPセッションのストアをサポート