開発者は、同じプロジェクトの他のチームメンバーがVisual Studio 2008を使い続けたまま、Visual Studio 2010にアップグレードすることができる。ただし、langversionフラグのようないくつかのトリックを知っておく必要がある。
まずは、現在のソリューションファイルをコピーすることから始める。これは必須だ。なぜなら、プロジェクトファイル、ソリューションファイルは、後方互換がないからだ。コピーを作成したら、Visual Studioの新しいバージョンに完全に移行したのと同じように通常のソリューションアップグレードをすることができる。
次のステップは、VS 2008ソリューションが壊れないようにして、アップグレードプロセスを確実に行うためのものである。我々がテストで見つけたネガティブな影響は、ビルドプロセスで2つのワーニングが出ることのみである。
.NET 2.0のライブラリを継続して使う必要があるが、対象のフレームワーク設定はそれに十分であろう。トリッキーな部分は、VB 10やC#4の新しい言語機能を避ける必要があることである。これは、langversionフラグが用意されている。このフラグは、コンパイラに言語のバージョンを明示することができる。C#では、2003のISO仕様、2006のISO仕様、またはC# 3.0を意味する。Visual Basicは、VB 9か VB10かを選択することができる。
C#では、ビルドタブの詳細設定メニューにあるこのフラグをセットすることができる。Visual Basicは、プロジェクトファイルの以下の行を手で編集しなくてはならない。
<PropertyGroup> <LangVersion>9</LangVersion> </PropertyGroup>
この手順は、クラスライブラリ、コンソール、Windowsアプリケーションのためのものである。ASP.NETプロジェクトは、ここには記述していない他の問題が存在している可能性がある。