Adobe は "Square" というコードネームの Adobe Flash Player プレビュー版を公開した。これには Linux,Mac,Windows 向けのネイティブ 64 ビットサポートと,Microsoft Internet Explorer 9 ベータ版の拡張サポートが実装されている。
今回のプレビュー版は Internet Explorer 9 ベータ版 の持つ ハードウェアアクセラレータグラフィックの利点を活用して,グラフィックのパフォーマンス向上とシームレスな構成実現にハードウェアレンダリングサーフェースを使用している。
Flash Player "Square" は,より高速で応答性の高いユーザエクスペリエンスを提供するために,Internet Explorer 9 ベータ版で提供されている新しい GPU サポートを利用します。社内テストでは,Flash Player のグラフィックパフォーマンスの大幅な向上 - Internet Explorer 9 ベータ版の使用で,前バージョンの IE で動作する Flash Player に対して 35% - を確認しています。その効果はコンテントの種類やその作成方法によっても異なりますが,ビットマップの重い Flash Player 用コンテントでは大きなメリットが期待できます。また透明化モード(wmode="transparent") で組み込まれた Flash Player コンテントにおいても,HTML と Flash の合成コンテントを GPU で処理するメリットを活かし,より効率的に実行します。
今回のプレビュー版は,テストを目的としてダウンロードすることができる。ただし,次のような既知の問題には注意が必要だ。
- 一部ウェブサイトのビデオ再生に問題の発生する可能性がある。
- Adobe Flash Access によるコンテンツ保護はまだサポートされていない。
- IE9 は最終版ではないため,Adobe と Microsoft が現在対応中の問題がいくつかある。
- 今回のリリースでは自動アップデート受信が行われないので,ユーザが手動で行う必要がある。