モジュール化、統合、保守性が今後のJava SE、Java EE、Java for Embeddedプラットフォームにおけるリリースの主たる目標である。火曜日のJavaOne 2010 Conference General Technical Sessionにおいて、Mark Reinhold氏、Roberto Chinnici氏、Greg Bollella氏らはJSE、JEE、Java Embeddedの新技術と新機能について語った。
Mark氏はProject Coin、Project Lambda、DaVinci Machine Project (JSR 292)、Project Jigsawを含む新しいプロジェクトと機能について語った。これらの機能は今度のJava SE 7(リリース目標は2011年中頃)とJava SE 8(2012年中頃)で提供される予定だ。彼は、Lambda式を使ってコードを単純化するために、PredicateやExtractorのような新クラスにおけるフィルタおよびマップオペレータを使ったCollections APIに対するバルクデータ操作の追加といった他の機能についても語った。Collectionのようなインターフェイスへのデフォルトメソッドの追加といった新しい言語機能もある。
モジュール化機能に関して、圧縮率の高いjmodと呼ばれる新しいパッケージ形式をサポートする。開発者はrpmやdeb (debian)、Ubuntuパッケージなどの形式で生成することもできる。保守性に関しては、JVMへの取り組みを集中させるため、OracleのJRockitとSunのhotspot VMをマージする。この統合では、hotspotのコードをベースとして、JRockitのコードをhotspotのコードに移植する。新しいソリューションはJRockitのMission ControlとFlight Recorder機能を活用する。
Roberto Chinnici氏はJava EE 6に追加される新機能の概要を説明した。これには、Web Profile、EJB 3.1 Lite、Pluggability(プラグイン可能性)とExtensibility(拡張性)、Dependency Injection(依存性注入)が含まれる。彼はクラウドコンピューティングにおけるJava EEの役割として、総合的セキュリティモデルとNRDBMS(NoSQLデータベース)のための標準API、キャッシュ、共通管理インターフェイスのサポートについても語った。
OracleのEmbedded JavaチームのチーフアーキテクトであるGreg Bollella氏は、Java ME.Next、JavaME Plus Web、新しいLWUIT (Light Weight User Interface Toolkit)フレームワークといったJava MEプロジェクトについて語った。