IntelのCEOであるPaul Otellini氏はマイクロソフトが電話からデスクトップまでのOSを統合しようとしていることに関するヒントを出し、彼の発言はWindowsとWindows Phone 7の将来に疑問を呈した。
CES 2010においてマイクロソフトは、NVidia、Qualcomm、Texas Instrumentsによって作られた様々なSystem-on-a-Chip (SoC)上で実行される次期バージョンのWindowsをデモした。これらはすべて、ARMアーキテクチャで作成され、低パワーのプロセッサを使った電話やタブレットのような小さなデバイスで使用できるようになっている。小さなデバイスで無制限バージョンのWindowsを実行するにあたり、彼らの旗艦OSを電話に持って行きたいかどうかという疑問がわいてくる。マイクロソフトでWindowsとWindows Live部門の代表であるSteven Sinofsky氏は、将来バージョンのWindowsは、Windows Phone 7と統合するべきではなく、ARMへの移行は、Windowsをタブレットに提供するという意味で、電話へという意味ではないと言及した。
しかしながら、彼(Sinofsky氏)は、それらは交わることがなく、Windows Phone 7をタブレットデバイス上にマイクロソフトの新しいスマートフォンOSに使用することはないと明確にした。彼曰く、"[Windows] Phoneは、ユニークで小さな形成要素である。""小さな画面はWindows Phone、[タブレット]スクリーンはWindows"
しかし先週、Intelの最高経営責任者であるPaul Otellini氏は、同じOSがスマートフォンからデスクトップPCまでのすべてのデバイスで動作する、“マイクロソフトのOSの統合”の可能性について言及した。彼は、レポーターとの電話会議において、次のように述べた。
Intelにとってプラスなのが、彼ら(マイクロソフト)がOSを統合することに対して、我々がその能力を持つことである。ひとつは、Intel上で実行するタブレット向けのタッチ可能なOSが現時点では存在しないため、スクラッチからの設計しなくてはならない。そして、2番目に我々はもっとも少ないパワーのIntelプロセッサで電話にWindows 8(次世代Windows)を実行させる能力がある。そしてそれは、我々を向上させるいい機会になるだろう。
マイクロソフトのプランは明確ではない。彼らは、様々なバージョンのOS、特にWindows CEとWindowsデスクトップを統合しようと試みて、今、Windowsが低電力デバイスで実行することができるのか?(Windows Phone 7は、Windows CEベースのOS。)彼らは、Appleに追随しようとしているのか?AppleのiPhone、iPad、iPod Touch、Apple TVのOSであるiOSは、当初Mac OS Xから作られており、後にマルチタッチ、全画面モードでのアプリケーション実行、LaunchPadなどのいくつかの機能は、Lionの名で知られるMac OS X 10.7で統合された。iOSとMac OS Xは、じき統合され、残りの統合が完了したときにiOSは、そのOSの名前になると思われる。
マイクロソフトも同じように電話とデスクトップのOSを統合するすることができる主な問題は、電話のためのUIを開発することである。本来のWindows GUIは、それほど調整することなくタブレットで実行することができるが、そのGUIはスマートフォンであっても電話にはマッチしない。最も簡単な方法は、Windows Phone 7のGUIをWindows上に置くことだ。これで、電話とタブレット、そしてネットブック、ラップトップ、デスクトップという2つのUIを持つことになる。
異なるメッセージがマイクロソフトとそのメインのパートナーのひとつであるIntelから発信され、混乱とモバイル市場におけるWindows Phoneの弱体化を生んでおり、市場においてマイクロソフトの論争を呼んでいる。