Kevin Krac氏はスクラムのタスクが完了するまでの時間を記録することについて質問した。
ある開発者Aが自分のタスクをしばらく(1日から2日くらい)置いておいて、他の開発者Bの分析やコーディングの手伝いをした場合、そのストーリー/タスクの'実際の作業'はどのように計算すればいいのでしょう。そのストーリー/タスクにかかったふたりの作業時間を一緒に計上するべきでしょうか。つまりふたり分の作業として(ふたりで作業をしたので)計算する必要がありますか。それとも、そのそのストーリー/タスクに費やした時間を算出して、そのタスクの持ち主である開発者の作業時間として計上すればいいのでしょうか。
スクラムのタスクに費やした実際の開発時間を算出したい場合はどうすればいいのだろう。原価を制御するために時間を記録が必要な場合もあるだろう。しかし、Charles Bradley氏はこの考えを好まない。
スプリントでのタスクくらいのレベルで原価計算をしようとするのは、スクラムの実践を変更して意図していなかったことをしようとすることと同じです。他の理由で時間を記録しなければならないなら、スクラムを知る前にやった方法で記録するのがいいでしょう。スクラムの枠組みで時間の記録をしようとするのは時間の無駄なのでやめたほうがいいです。原価として計上できる時間(請求できるものであれ)とスクラムのタスクに費やした時間を比べようとするのもよくありません。
Ron Jeffries氏はこのような質問自体が危険の兆候だと考えている。
原価を強く意識するのはプロジェクトや組織がうまくいっていないことの兆候です。詳細な原価計算が無駄になるくらいはっきりとした価値を提供するべきです。また長年、幹部として、資産計上したプロジェクトの実施に携わってきた経験から言うと、会計監査はほとんどの場合、原価の詳細とは無関係です。
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原価はチーム全体のコストの総体です。私が知っているどんなビジネス上の処理でもこれ以上の詳細は必要ありません。
では、複数のプロジェクトにチームの時間が使われている場合はどうすればいいのだろう。この場合、原価を管理するために個々のタスクの時間を記録する必要はないのか。Ronのアドバイスは、複数のプロジェクトに携わるのをやめろ、というものだ。
複数のプロジェクトに携わっては駄目です。どんな場合でも。よく知られている数少ない悪い考えは"これ見てよ"と誰かが言うことで始まるとは限りません。