Monoプロジェクトの創始者であるMiguel de Icaza氏は、 Windows Presentation FoundationをMonoプロジェクトがサポートすることは可能だ と発言している。しかし、2, 3年の間、15人から30人の開発者の協力が必要であるとも述べている。代替案として別のツールキットの利用を提案しているが、コミュニティへの支援を痛切に必要としている。
Miguelが最初の選択肢として述べたのが、Windows、OS X、Linuxのクロスプラットフォームで利用できるGtK#を利用することだ。
UIを分割する余裕のある場合、Miguelはプラットフォーム毎に個別ツールキットを利用することを推奨している。これは、WindowsではWPFを利用し、OS XではMonoMacを利用し、LinuxではGtk#を利用することを意図している。Miguelが述べたわけではないが、iPhoneではMonoTouchを利用し、AndroidプラットフォームではMonoDroidの利用することも考えられる。これは、最適なユーザエクスペリエンスを得るには最適解だと思われる。
三つ目の選択肢として、モバイルプラットフォームを対象としない場合におけるWinformsの利用が考えられる。残念ながら、Microsoftは原則的にWinformsを非推奨としており、Monoも精力的には活動しない。
長期的に見るといくつか面白い選択肢があるが、達成にはどれも主要なコミュニティの参加が不可欠である。
主にMonomac上で取り組まれ、WinformsライクなAPIを提供するMonomac.Winforms を利用し、いくつかWinformsの機能を落としてネイティブと同様の環境を提供。
EclipseがJavaに対して行ったような、.NETに対するSWTの様なツールキットの作成。依存プラットフォームである Cocoa、Gtk+、WPFに対するUIコンポーネントのマッピングが必要。
WindowsでのSilverlightの利用。ネイティブOSとの十分な統合(メニュー、ファイルダイアログ、ファイルシステム操作)を支援し、OpenGLをアプリケーションに埋め込んで利用可能にをするため、Linuxでは修正版Moonlightを利用(MoonlightのMac以降を支援する)。