The 451 Groupは先週、増加し続けている情報管理領域に関する意見の詳細を説明するレポートのまとめを公開した。その中で、同時に彼らが"NewSQL"という言葉で表しているものについても明らかにしている。
“NewSQL”はスケーラブルでパフォーマンスの高い、種々の新しいSQLデータベースベンダーに対して私たちがつけた略称である。[...NewSQLベンダーは]共通に、分散アーキテクチャにリレーショナルモデルの利点を持ち込むことや水平拡張性がもはや必要ではない規模にまでリレーショナルデータベースの性能を改善することを目的に設計された新しいリレーショナルデータベース製品やサービスの開発をしている。
私たちは(順不同に挙げるが)Clustrix、GenieDB、ScalArc、Schooner、VoltDB、RethinkDB、ScaleDB、Akiban、CodeFutures、ScaleBase、Translattice、NimbusDB、そして同時に、Drizzle、NDBを使ったMySQL Cluster、HandlerSocketを使ったMySQLなどを含めている。後半のグループにはさらにTokutekやJustOne DBも含む。関連して“NewSQL・アズ・ア・サービス(NewSQL-as-a-service”カテゴリーはAmazon Relational Database Service、Microsoft SQL Azure、Xeround、Database.com、FathomDBが含まれる。
the 451 groupの上級アナリストMatthew Aslett氏によれば、現時点で業界には3つのトレンドがある:
- NoSQLデータベース。すなわち、分散アーキテクチャのスケーラビリティ要件に合致し、かつあるいはまたは、スキーマレスデータ管理要件にも合致するよう設計されたもの。
- NewSQLデータベース。すなわち、分散アーキテクチャのスケーラビリティ要件に合致するか、あるいは、そのような水平拡張可能性を必要としないほど性能を改善するように設計されたもの。
- データグリッド/キャッシュ製品。すなわち、アプリケーションやデータベースの性能を増すためにメモリにデータを蓄積するよう設計されたもの。
The 451 Groupは情報管理市場の分類を提供し、レポートの結論としている:
レポートでは、情報管理領域における高度なイノベーションがあるにもかかわらず、市場はいまだリレーショナルベンダーに大きく支配されている、と述べている。しかしながら、多言語プログラミングに関連する、開発者が複数のデータベース製品を利用するようになりつつあるという興味深いトレンドが見られるとしている。
The 451 Groupの説明によれば、NoSQLはありふれたハードウェアを利用できることと既存のベンダーが大規模データ処理に対する性能、スケーラビリティ要求に取り組もうとする反応がなかったことから広がってきている。しかし、彼らは以前次のように説明していた:
一方で、私たちはすでにNoSQLの終わりの始まりについて述べているが、その文章は、私たちがそこで意図していた論点、つまり、NoSQLやNewSQLという用語は焦点を特別なユースケースに置くにしたがって意味のないものになるだろう、ということから見ればぼやけてしまっている。
彼らは、NewSQLプロバイダの出現は、分散サーバアーキテクチャの利点をもち、NewSQLやデータグリッド製品が普通に利用可能であるような、スケーラブルなデータ管理製品の需要が増大していることに対する直接的な反応であると考えている。そして、その市場セクターはNoSQLがますます対象としている場でもある。
また彼らは、分散データグリッド/キャッシュ製品は分散データ管理の主要プラットフォームとしてリレーショナルデータベースの潜在的な代替としてますます位置づけられてきていると考えている。そして、それらはリレーショナルデータベースを支援的な役割へと追いやることになる。
InfoQでは、クラウドベースのMongoDBホスティングソリューションを提供する企業MongoLabの共同創立者William Shulman氏と少し話した。彼は次のように説明した:
私は、6つのキードライバー[代替となる情報管理ソリューションを採用する裏にあるとされる、スケーラビリティ、性能、緩和された一貫性、敏捷性、複雑さ、必要性]は些細だが重要な何かをとらえておらず、それこそが私にとってはMongoDBが次のMySQLとなると考える理由なのです。それはデータ構造のことです。MongoDBは当初、"mongo"(つまり、スケールする)という理由で関心を得たかもしれません。しかし、私が考えるこれほど多くの人がデータセットの大小にかかわらずMongoDBを愛してくれている理由は、JSONオブジェクトストアであるという事実です。コードのオブジェクトをそのまま反映した複雑なデータ構造を蓄えることができることは誰もが15年もの間待ち望んでいたことです。オブジェクトリレーショナルマッピングよ、さようなら。
新しい情報管理ソリューションは大企業にも急速に採用されつつあり、例えば、オーストラリアのコモンウェルス銀行のNick Tan氏は昨年所属する銀行がどの程度Oracleをサービスとして採用したかについて発表を行い、ハードウェア、ライセンス、運用のコストを大きく下げたことを示した。あなたは同様のソリューションを利用しているか? メリットは得られているか? NoSQLがどんなところに合うと考えるか?