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OpenComputeとOpenStackがハードウェアとソフトウェアのクラウドインフラストラクチャ、そしてプラットフォームソリューションにまで広がる

原文(投稿日:2011/04/17)へのリンク


/ 先週Facebookはエネルギー効率のよいコンピューティングインフラストラクチャを低コストで構築することを目的としたOpenComputeをOpenStackの協力の下で立ち上げた。昨日(4月16日)OpenStackはCactusリリースを発表し、APIの拡張を取り入れ、エンタープライズ技術がより大規模なクラウドデプロイを可能になるための機能とサポートを改善した。また別の発表の中で、GigaSpacesがCitrixの協力のもと、OpenStackで自社のPaaS/SaaSを利用可能にするプラットフォームをリリースした

OpenComputeは、オープンソースソフトウェアと同じ精神でFacebookが長年発展させたデータセンターやサーバーの仕様や図面を共有するものだ。これらの仕様はFacebookのOregon州Prinevilleにあるデータセンターをもとにしており、このデータセンターはFacebookの他の設備と比較してコストは24%少なく、効率は38%よい。Oregonデータセンターのエネルギー効率に関する特徴は次のようなものだ:

  • Facebookの計算量あたりのエネルギー消費量は38%下がった。
  • 新しいデータセンターはPUEの値が1.07であり、これは、EPAが定めた最新鋭の業界平均である1.5を十分に下回る。これは、グリッドからのエネルギーの93%がOpen Computeの各サーバに使われるということを意味する。
  • 私たちは集中型の冷却装置を取り除き、伝統的なインラインUPSシステムもなくして、480Vから208Vへの変圧もなくした。
  • イーサネットでの電力供給によるLED照明と受動的冷却インフラストラクチャが設備稼働中のエネルギー消費を抑える。

その一方で、Facebookの技術運用バイスプレジデントJonathan Heiliger氏は次のように述べている:
 

しかしながら、Open Computeプロジェクトの究極の目的は協調的対話の口火を切ることです。すでに私たちは同僚とともに、私たちがどのようにOpen Computeプロジェクト技術に関して協力できるかについて話し始めています。私たちはこのコラボレーションに参加したいと考える人をリクルートしたいと考えています -- そして、私たちはこの可能な限りもっとも効率的なコンピューティングインフラストラクチャを共同で開発するという使命にあなたが参加することを呼びかけます。

Instapaperの設立者Marco Arment氏はこれを技術的才能を持った人を惹きつけるための試みであるととらえた。Open Computeの立ち上げ時、OpenStackはFacebookとのコラボレーションを発表して自分たちのスタックがOpenComputeの参照アーキテクチャ上で稼動することを保証した。 

OpenStackは進化し続け、その3番目のメジャーリリースCactusはBexarリリースの10週間後に発表されている。 Bexar以降、4700のコミットと40の新機能がCanonical、Citrix、FathomDB、Grid Dynamics、NTTグループ、Rackspaceの開発者によって、3つのプロジェクト:OpenStack Compute(Nova)、OpenStack Impage Registry and Delivery(Glance)、OpenStack Object Storage(Swift)に対して追加された。talkincloud上にあるプレスリリースからわかる新機能は以下のようなものだ:
 

公式のプレスリリースから直接持ってきた、Cactusから導入され、OpenStack Computeに端を発する新機能は次のとおり:

  • Microsoft Hyper-V、KVM、LXC、QEMU、UML、VMware vSphere、Xen、Citrix XenServerを含むすべての主要な仮想化技術のサポート。
  • KVMのライブマイグレーションのサポート。これにより、ユーザは稼働中の仮想マシンをある物理ホストから別のホストに移動することができる。
  • フラットなネットワークに対するIPv6サポート、高度なネットワーク設定、XenServerによるQoS管理を含む強化されたネットワーク管理機能。
  • 拡張をサポートする新しいOpenStack API 1.1。これにより、開発者はコードがOpenStackコミュニティに受理されるよりも先にローカルなOpenStack環境に拡張を追加することで、総じてずっと迅速にイノベーションを起こすことが出来る。
  • マルチクラスターリージョンのサポート。これにより、管理者がクラスタ内のサーバを管理し、血管領域(fault zone)と利用可能領域(availability zone)をつくることが可能になる。
  • Solaris iSCSI、HP SANを含むエンタープライズストレージソリューションのサポート。

OpenStack Object Storageの新機能としては以下が含まれる:

  • 強化された認証システム。
  • サービスプロバイダの課金ソリューションや内部の支払い拒否の統合を可能にするデータの収集と提供機能。
  • より高速かつ容易にコンテンツにアクセスする静的Web提供機能。

そして、OpenStack Image Serviceはコマンドラインインターフェースとイメージの検証機能が追加されている。

OpenStackがそのインフラストラクチャ層に注力している一方、GigaSpacesが望んでいるのは:

OpenStackのオープン性と柔軟性をアプリケーション層にまで拡張してコスト効率のよいクラウドソリューションを選択することができるようにすることである。それにより、企業顧客がその企業の従業員や顧客の要求に見合うように自動的にスケールすることができるだけでなく、そのビジネスニーズととともに進化しあるソリューションに長期間ロックインされないことを確保することができる。
 

CitrixのOpen Cloud Solution(Citrix® NetScaler®、Citrix® XenServer®)とGigaSpaces eXtreme Application Platform(XAP)の統合であるソリューションは次のような利点を提供するだろう:
 

オープン性:  OpenStackベースのIaaSとPaaSを含むエンタープライズグレードのハイブリッドクラウドスタックソリューションが、Spring、Java、.Netや他の非Javaプラットフォームを含む広範囲のアプリケーションに開かれていること。
柔軟性:  アプリケーションスタックを(Tomcat、MySQL、NoSQL、Hadoop、Ruby、など)から選んでアプリケーションを開発し、スタック全体で一貫した方法で、プロビジョニング、弾力性、マルチテナント、継続的な高可用性、サービスのモニタリングを取り扱うこと。
統合: Citrix OpenCloud solutionを利用することで、GigaSpacesはプラットフォームとインフラストラクチャ層をより密接に統合し、OpenStackクラウドを通してより高度なサービスを提供する。
スケーラビリティ: Enterprisescanは大規模データ分析、eコマース、財務アプリケーションに対して特に適合するエンタープライズPaaS層としてGigaSpacesを利用している。
SaaS利用可能性: SaaS ISVが、同じソリューションをオフプレミスとオンプレミスで提供しつつ、アプリケーションをSaaS化可能にすること。

どんなクラウドプロバイダにも移行できるようにすることは、Nati Shalom氏によって共有された論理アーキテクチャ図に描かれている共通抽象プラットフォームを提供しているJCloudsプロジェクトとの統合によって実現されている:



 

また、Nati氏は氏のブログ投稿の中で、障害を取り扱い、自動的にスケールし、アプリケーションとインフラストラクチャの統合的なビューを運用チームに提供する強化されたプラットフォーム駆動のモニタリング機能について語っている。
 

 



 

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