SAP は先日,コラボレーティブな意思決定のためのクラウドベースのソリューションとして,StreamWorks を発表した。ドイツの ERP 企業である同社によれば,この製品は
有意な結果を素早く得るために人,情報,そして実証済のビジネスアプローチを集結させます。
Facebook との類似点もいくつか見られる,このソーシャルネットワークアプリケーションは,チーム内での共同作業を主な目的としたものだ。チームメンバは情報を共有し,今後のビジネスについてブレインストーミング手法で議論し,そして決定を下す。
具体的には次のようなものだ: まずソフトウェア技術者が,設計会議で提案を審議するアクティビティを新たに生成し,関係する情報をいくつか追加した上で参加者を募る。参加者には SWOT 分析 (Strength/強み-Weakness/弱み-Opportunities/機会-Threats/脅威) の適用などといったアクションが割り振られ,最後に提案受け入れの可否が決定される。
Gartner Research の Rita Sallam 氏によると,
ソーシャル機能やコラボレーション機能は,決定プロセスの質的向上と透過性改善において潜在的能力を持つだけでなく,ユーザの既存アプリケーションや情報,ビジネスプロセスとの結合をも可能にします。パフォーマンス管理のような既存のビジネスプロセス,CRM,予測や調達などと結び付いたコラボレーティブな意思決定アプリケーションは,適切な人材をひとつに集結するとともに,彼らがよりよい決定を下すために必要なツールを提供します。各地域あるいは各製品のセールス成績を評価するセールスマネージャ,投資すべき新製品のアイデアを決定する製品マネージャ,戦略的プロジェクトに対する支出資金の調達を図る財務マネージャなどを例とする BI ユーザは,適切な人材の獲得,結論の分析検討,行動方針に対する合意 – そしてプロセス全般の把握 – を得る上で,これまでの断片的な手作業に代わる,効率的な方法を手に入れたのです。
StreamWork は SaaS (Software as a Service) 製品として提供される。無償の "Basic Edition" ,年間 96 ユーロの "Professional Edition" に加えて,既存の SAP システムに統合可能な "Enterprise Edition" も用意されている。SAP パートナーが自社アプリケーションを StreamWork に統合することも可能で,現時点での例としては Box.net,Evernote,Scribd がある。
YouTube の広告ビデオ には,StreamWork を利用する基本的な動機を紹介するものだ。その他にも,スライドプレゼンテーション などのビデオが用意されている。
詳細は SAP の StreamWork Web サイト で確認することができる。