Rexx プログラミング言語の JVM 上のランタイムである NetRexx が,IBM によってオープンソースとなった。Rexx は Python や Ruby,その他よく知られた言語の 10 年以上前から存在するスクリプティング言語である。当初はメインフレーム (VM/MVS) 上で動作するように設計されていたが,その後 OS/2 や,さらには ARexx という名で AmigaOS 2.0 でも人気を得た。
NetRexx は Java バイトコードへのコンパイルを行うので,任意の JVM 上で動作する。もともとは Java 1.0 の JVM で動作するように移植されたものだ。今回それが,同言語を管理する Rexx Language Association の下,IBM によってオープンソースとなったのだ。もうひとつの変種である Object Rexx は,IBM によってすでにオープンソース化されている。Java バイトコードにコンパイル可能なことから,NetRexx を Android 上で動作させよう とする試みもある。オープンソースとなった今,この強力なスクリプト言語の可能性が,これまで以上に多くの実装例で見られることだろう。
祝福を受けるべきなのは Mike Cowlishaw 氏 (twitter では @MikeCowlishaw) である。氏は Rexx 言語の発明者であり,LEXX (おそらくはカラー表示をサポートした最初のエディタ) など,Rexx 上で動作する多数のツールの作者でもある。さらに氏は,BigDecimal クラスを Java にもたらした JSR 13 の後見人でもあり,その仕様は Python を始めとする数多くの言語が追随するところとなっている。