6月、MicrosoftはMicrosoftのWindows Communication Foundation (WCF)と主要なJavaベースのサーバとの相互運用を推し進めるためのオープンソースの構成をリリースした。WCFバインディングがWCFのサービスを実行したり利用したりするためのトランスポートの詳細を定義しているが、これがOracle WebLogic、Oracle Metro、IBM WebSphere、Apache Axis2で利用できるようになった。
IBMやOracle、Microsoftのような主要なベンダは協力してそれぞれのウェブサービススタックをWS*を通じて連携できるようにしてきたが、開発者はWCFのどのような構成が非WCFサービスと互換性があるかについて試行錯誤してきた。MicrosoftのAbu Obeida氏が言うには、
今まで、WCFのバインディングはコネクションを確立するために幅広い相互運用性と非相互運用性を提供してきました。開発者は徹夜してWS-Iの様々なレポートを読み、フォーラムに集まっては相互運用性を実現するための設定を探しました。ポリシーに基づいた構成がされているJavaのウェブサービスは.NETのWCF開発者にとってはサービスやクライアントを構成しにくいです。.NET開発者はセキュリティの設定が必要であり、様々なバインディング要素のためのアルゴリズムやポリシーが必要です。その結果、必要以上に複雑になってしまいます。
この問題を解決するため、Microsoftは制限付きの構成バインディングをCodePlexでリリースした。開発者はこれらのバインディングを使ってOracle WebLogicのようなJavaサービスに適用する通信の設定を構成するだけでいい。利用できる構成オプションを制限することで、余計な作業がなくなりトライアンドエラーのテストも少なく済む。このCodePlexのプロジェクトにはVisual Studio 2010向けの“簡易バインディングウィザード”も含まれている。このウィザードを使うとバインディングやセキュリティ、可用性やエンコードの設定をウィザード形式で設定できる。完了すると入力に基づいて有効なWCFバインディングを作成する。このバインディングはJavaのサービスを実行するのにも使える。これはMicrosoft MVPであるYaron Naveh氏がブログで紹介している。
MicrosoftはWCFの相互運用性を頻繁に強調している。完全にウェブサービスの相互運用性に特化したウェブサイトも容易している。このサイトに行けば、どのウェブサービスプラットフォームがどのWS*をサポートしているかを確認できる。また、どうすればJavaとWCFが上手く相互運用できるかについてのホワイトペーパーもある。