モデル-ビュー-コントローラ(MVC)パターンは、昨今webサイトを設計する専門的なユーザーに圧倒的に使われている。単一ファイルのスクリプトが尚個人用のサイトに合っていたり、 ASP.NET Web Formsのようなフォーム作成技術が開発速度を速めたりしているが、大きなチームで働き、そして生成されたHTMLに細かい調整をする必要がある人たちには、MVCは丁度良いバランスを提供しているようである。Fuel framework for PHP は、以前のMVCフレームワーク、例えば CodeIgniter, Zend Framework, Symphony、Ruby on Railsなどで作成された成果物をフルに活かすことを狙っている。
ほとんどのMVCフレームワークと同様に、ファイル構造に意味がある。資産(アセット)、ビュー、コントローラ、モデルに固有のフォルダーがある。更に通常のアプリケーションコードやフレームワークパッケージを置く場所がある。経路が設定できるが、既定では、URLは、コントローラクラスとアクションメソッドの名前にマップされる。
MVCスタイルのフレームワークに共通の欠点は、何をするにもコードを追加する必要があることである。単一ファイルのスクリプトでは、リクエスト処理からHTML生成まで何でも簡単かつ線形なやり方で処理できる。一方、MVCは、少なくともコントローラとビューが必要で、大抵の場合、データを別のオブジェクトに送信するにはモデルが必要である。コード生成する Scaffoldingは、そういうわけで非常に人気がある。 Fuel PHPでは、“oil”と呼ばれるアプリケーションがこの目的で使われる。
Nettuts+サイトで Philip Sturgeon の入門コース がフォーム生成とデータバリデーションについて説明している。またもや、これらは他のプラットフォームのMVC開発者にとって非常に馴染みのある標準的な手法である。Fuelは即使用できる基本的なデータベース抽象層を持ち、データアクセスのそのような形式を好む人にとって、ORMパッケージの1つの選択肢 となる。ORMは主に ActiveRecordをベースにしているが、他のORMの影響も受けている。
Fuelは、MITライセンスの元でリリースされており、現在最初のリリース候補であるが、少なくとももう一つリリースが予定されている。