Visual Studio 11プレビューがMSDN subscribersで提供されており、一般向けリリースは数日以内に計画されている。これは、Buildで紹介された機能の要約である。
全般
Visual Studio 11は、Visual Studio 10のプロジェクトとソリューションが同じフォーマットを使っており、ファイルの変換で心配することはない。
ここでは、2つのバージョンが提供されている。Windows 7上で動作するMSDNと一般のリリースである。また、Windows 8プレビューにバンドルされるexpress バージョンも存在している。このバージョンには、メトロスタイルのアプリケーションのサポートが追加されている。
ナビゲーション
Power Productivity Toolsのすべての機能は、Visual Studio 11に組み込まれている。
ツールバーは、大幅に削減されている。デフォルトでは、12個ほどのボタンがある1行が存在している。
Visual Studioには4000個のコマンドが存在している。必要なものが容易に見つけられるように、ツールバーに検索ボックスが提供された。単純に必要なコマンド名を入力すると、キーボードショートカットとともに表示される。
VB/C#
Visual BasicとC#には、async/awaitキーワードが提供されている。
「find matching clones」は、重複したコードを探す。これは、テキスト検索ではなく、変数名と定数を除いて、シンタックスツリーを比較する。
C++
最初からC++ AMP (Accelerated Massive Parallelism)のサポートが含まれている。
Visual Studioでデバイスドライバの開発が可能になった。すべてのプロジェクトテンプレートのような通常の機能のすべてが含まれている。
パッケージング
WindowsやWindows Phone app store向けのアプリケーションのパッケージングに必要な多くのリソースが含まれている。このプロセスを容易にするために、UIで画像サイズのような基本的な検証ができる。
デバッグ
リモートとシミュレーターデバッグの両方が改善された。
Windows Kernelデバッガは、Visual Studio内部で実行できるようになった。
IntelliTraceは、製品環境で実行しているアプリケーションに使用することができる。最後の手段を考えているのであれば、難しい問題を分析するために使用できる。Visual Studioデバッガは、実行中のアプリケーションに自分自身をアタッチしない。代わりに、開発者が分析するためのトレースファイルが作られる。
グラフィック
デザインツールではないが、Visual Studio 11には、3Dモデルを描画できるツールが含まれている。あるビューでは、描画したイメージの対話を可能にする。他のビューでは、描画のパイプラインを表示して、最後のイメージに至るまでのステップを見ることが出来る。
テスト
新しいテストランナーは、xUnitとNUnitを含むすべてのサードパーティーのテストフレームワークを実行することができる。ネイティブと.NETテストプロジェクトの両方がサポートされている。新しいテストランナーとC++単体テストフレームワークのひとつの要件は、200,000のテストをひとつのソリューションでサポートすることである。
Azureのテストのために、デプロイメントプロジェクトプロパティに「サービス設定」オプションが追加された。これは、製品やステージングなどのようにデプロイしたいAzureの対象環境を選択することができる。
静的分析
Windowsドライバとメトロアプリケーションの検証に必要な静的分析ツールは、Visual Studioに含まれるようになった。
HTML/JavaScript
Visual Studioは、IEのJavaScriptエンジンを使うようになった。
IntelliSenseに「定義に移動」などの機能が追加された。
IEからDOMエクスプローラがVisual Studioに追加された。選択しているノードは、描画されているページとDOMツリーがハイライトされるだけでなく、これを作成したMVCソースコードもハイライトされる。
単体のCSSやJavaScriptファイルをリファクタリングする代わりに、ページがディレクトリ全体を参照することができる。サーバーディレクトリがひとつのファイルにまとめられ、ブラウザに配布される時間を削減することができる。
Blend
Expression Blendデザインエンジンは、Visual Studioの中で実行されるようになった。操作性はいまだ開発者よりもデザイナにフォーカスしているが、VS 2010/Blend 4で悩まされていた非互換性の問題はなくなった。
メモ:Expression BlendのHTMLは、現在メトロスタイルアプリケーションのみ提供されている。将来的には、通常のHTML開発でも利用できるように拡張される予定である。