ドイツのダルムシュタットにあるドイツテレコム社の施設で先週開催されたOSGiコミュニティイベントで、Javaモジュールのコミュニティの人々がOSGiが組み込みシステムや企業システムに与えている影響について発表した。
組み込みの世界では、OSGiはセットトップボックスや洗濯機や暖房機などの家電製品の領域にも進出している。ドイツテレコムはスマートコネクトを発表した。これは、OSGiを利用したスマートハウスであり、システムはTVや暖房などをOSGi技術を使った動作する制御装置で制御できる。遠距離からも監視が可能だ。OSGiを利用した大きな理由のひとつは、制約が厳しいモバイル環境(メモリやプロセッサの制限)でも動作にも関わらず、遠隔で更新ができるくらい動的で柔軟性があるからだ。ミーレのような有名なブランドを含む数社がすでにこのホームオートメーションの領域に部分的に進出している。他の企業も同じようなことを考えているようだ。NTTは"ホームICTサービス"を発表した。Volker Braun氏は"テレマティクスにおけるOSGi"について解説した。
企業システムの領域では、近い未来に起こることについてたくさんのデモが発表された。Timothy Ward氏は"OSGiのモジュール化されたEJB"について話した。これを使えば、企業で利用されているJavaを簡単にOSGiの実行環境に移行できるので、既存のコードに対する投資も続けられる。"繋がりが弱い場合のためのサブシステム"の作成は、OSGi環境にソリューションを配置して、機能やシステムの構成を標準化したいときに役に立つ。
"BndToolを使ったとても簡単なOSGi開発"や"μ他の人のためのサービス"というようなベストプラクティスについての発表では、実世界でOSGiがいかにして開発を簡単にしているかについて発表された。Timothy Ward氏とJerome Moliere氏は"OSGiベストプラクティス"と"あなたのOSGiのやり方が間違っていることを示す10のヒント"という発表で、OSGiサービスの設計での落とし穴について考察し、解決策をを示した。
実例についても発表があった。レガシなJavaアプリケーションをOSGiへ移行するための設計手法やOSGiを使ったソフトウエアシステムの構造化について発表があった。
プレゼンに関する情報やSlideShareへのリンクはOSGiコミュニティイベントアジェンダで見つかる。
筆者の免責事項: 私はOSGiコミュニティイベントにキーノートのスピーカーとして招待されました。詳細が知りたい方や興味のある方は私のブログをご覧ください。