Microsoftが.NET 4 と Silverlight 4を対象にした WCF Data Services October CTPをリリースした。このアップデートにはODataバージョン3.0用の新しいライブラリを含んでおり、空間データのサポートを追加している。
October CTPは、 ODataを直接アクセスするためのスタンドアロンのライブラリを含んでいる。Microsoftがこれを WCF Data Servicesと独立して提供している理由について、OData チームのプログラムマネージャ である Shayne Burgess氏が以下のように 説明している。
もし ODataのエンドポイントを介してデータを作成し、公開するのための素晴らしい完璧なソリューションが欲しいなら、 WCF Data Servicesのサーバーライブラリが(今後も)適しています。もし OData Feedを消費するクライアントが、コード生成やLINQ翻訳のような補助的なサポートを含めて欲しいなら、 WCF Data Servicesのクライアントライブラリが最高です。しかし、我々はまた、人々がODataで創造的な可能性を求めていることを認識しており、このような人達がゼロから自分のソリューションを作り上げるのを助けるために、我々は、我々が WCF Data Servicesスタックの一部として使っているコンポーネントをスタンドアロンのライブラリとして公開したのです。
新しい OData v3には以下の機能が含まれている。
- 多値データ型
- 'any' と 'all' オペレータ
- バイナリデータ用の名前付きリソースストリーム
- PATCHリクエスト
- 'Prefer'ヘッダーサポート
- Feed Customizationへのアップデート
- 異なったベースURIを持つ Entity Setのサポート
- 新しい 'IncludeRelationshipLinksInResponse' プロパティ
新しい空間ライブラリには、16のプリミティブな空間 OData型と select, filter, と orderby句でそれらに操作を実行する機能が追加された。 WCF Data Servicesチームによると、これらのデータ型は、Reflection あるいは Custom Data Service Providerによってサポートされるが、Entity Framework プロバイダを介しては、未だ使えない。その機能は、Entity Frameworkの次のリリース以降に追加される。
Actions と Vocabularies もこのCTPに含まれている。空間データ型と同様に、 Actionはカスタムデータプロバイダから利用可能だが、 Entity Framework プロバイダによって未だサポートされていない。 Vocabularyは ODataサービスでメタデータをもっと表現豊かにする。Vocabularyとアノテーションの実装の例については、 WCF Data Services のチームブログを見て欲しい。
WCF Data Services October CTPは、Microsoftダウンロードセンターから入手できる。