Yahoo!は先日、クライアントとサーバーサイドの両方の環境で実行出来るアプリケーションの開発とホストを簡単にできるテクノロジのセットであるCocktailsをアナウンスした。 Cocktailsは、環境に依存しないJavaScript WebアプリケーションフレームワークであるYahoo! Mojitoで編集し、Mojitoベースのアプリケーションをホストするプラットフォーム(PaaS)であるYahoo! Manhattanでホストする。Cocktailsは、パーソナライズされたiPadの雑誌アプリであるLivestand from Yahoo!の技術を背景に持つ技術ある。
Mojito は、単一のJavaScriptコードベースで、クライアントフロントエンドとサーバーバックエンドの両方を開発することができる、ブラウザとサーバー上で実行可能なJavaScript Webアプリケーションフレームワークである。 Webフレームワークは、それ自身をサーバーランタイムからブラウザランタイムに配置し、開発者はどちらのランタイムで時実行することができるWebモジュールを記述することができる。たとえば、JavaScriptが有効な場合、Mojitoアプリケーションはクライアントで実行される。もし、クライアントがJavaScriptを実行することができない場合、同じアプリケーションがサーバーで実行される。Mojitoアプリケーションは、モバイルデバイスにアプリとしてインストールすることもできる。
Mojitoアプリケーションは、HTML5、CSS3、JavaScript、Node.js、YUI3、YQLで作られている。Node.jsは、Mojitoアプリケーションをサーバーで実行するためのサーバーサイドJavaScript環境である。YUI3は、アプリケーションがWebブラウザでもサーバー上でも同じように実行されるように、環境の抽象化とパッケージングを提供する。YQLは、アプリケーションからサーバーもしくはローカルSQLiteへアクセスを可能にするデータの抽象化とキャッシュを提供する。MojitoのそれぞれのMVC"ユニット"は、モジュールとウィジットの両方である。それは、ビジネスロジックのモジュールと、ユーザーインターフェイスのウィジットである。 モジュール(module)とウィジット(widgets)から、"mojits"の名前でMojitoが産まれ、最終的にCocktailsの名前を得た。
Manhattanは、MojitoベースアプリケーションのサーバーサイドのJavaScriptクラウドホスティング環境である。Manhattanは、Node.js JavaScriptエンジンの上にセキュリティ、スケーラビリティ、高い可用性とモニタリングのような高いレベルのサービスを提供する。PythonとJavaアプリケーションを実行するクラウドプラットフォームであるGoogle App Engineと同様に、Manhattanはサーバーサイドで実行するJavaScriptクラウドプラットフォームを提供する。 Manhattanはまた、コンテンツのパーソナライゼーションとYahoo!の広告サービスプラットフォームのためのYahoo! C.O.R.E. (Content Optimization and Relevance Engine：コンテンツの最適化と関連エンジン) のような様々なサービスも利用することが出来る。
Livestand from Yahoo!は、Cocktailsを搭載しており、Cocktailsでできることが垣間見える。Livestandチームは、デスクトップブラウザを使ってMojito上で開発し、Web閲覧を管理するためのネイティブシェルを含む組み込みWebランタイムでiPad用のパッケージを作った。iPad上で実行されるLivestandアプリケーションは、Manhattan上でも同じものが実行できる。これは、アプリが複雑で時間がかかる処理をYahoo!のクラウドに移すことができる。
Yahoo!は2012年の第一四半期に、オープンソースのMojitoをYahoo Developer Networkを通じて提供する計画がある。Manhattanは、2012年の後半に提供される予定である。Cocktailsをすばやくのぞき見るためにYahoo! MojitoとYahoo! Manhattanデモを見て欲しい。 現時点では、開発者向けの情報はそれほど多くないが、Node Web開発の著者であるDavid Herron氏の"Yahooが、Mojito Manhattan カクテルミックスを明らかに - 今私は、これについて話すことができますか？"というタイトルのブログ投稿において、彼が6月にCocktailsチームを抜ける前にどのように動いたかという少しの情報を得ることが出来る。