EclipseでGitを使っているプロジェクト数がSVNを超え、GitがEclipseプロジェクトで単独で最も人気のあるバージョン管理システムとなった。GitはHeliosリリースから利用可能だったが、Gitへの移行はこの夏のEclipse Indigoリリース以降、本格的に始まった。
多くのプロジェクトはすでにSubversionやCVSから移行しているが、まだ多くのプロジェクトの痕跡がCVSやSubversionリポジトリに残っている。これらはIndigo SR2リリース後、2012年2月までに削除されることになっている。先ほどのページに大きく表示されているように、CVSは2012年末にリードオンリー化される予定だが、2012年夏にEclipse Junoがリリースされる時までに、使用中のCVSリポジトリはなくなりそうだ。
ここで興味深いのは、EclipseにおけるGitプロジェクトの成長は、CVSリポジトリの代替によるものではなく、SVNリポジトリの代替によるものだということだろう。現時点でもCVSはEclipseのリポジトリの40%を下回るほどを占めている。その多くはコアプラットフォームやIDEコンポーネントといったEclipseに必ず存在する歴史的なプロジェクトだ。これらはIndigo SR2がリリースされるのを待って、完全にGitに移行されることになっている。これに対して、SVNリポジトリの割合は急速に減少しており、今やSubversionを使っているプロジェクトは20%を下回るまでになっている。その理由には、背後にある管理ファイルにアクセスすることなく、SVNプロジェクトをGitへ簡単にインポートできることもいくらかあるだろう。しかし、ほかの新規プロジェクトがアジャイルになっていく一方で、歴史的理由によりCVSから移行できないプロジェクトもいくつか存在するという理由もある。
その一方で、Apacheにはずっと、公式Apache Subversionリポジトリにあるプロジェクトにリードオンリーのgitミラーがある。しかしながら、CouchDBのソースコードマスターをgitへ移行するというリクエストに対して、Apacheは有害であるという熱い投稿もあった。Apache Subversionプロジェクトの存在を悪く言う人もいる。しかし実際のところ、SubversionプロジェクトがCollabNetから移管される前ですら、Subversionは歴史的にApacheで好まれていたリポジトリだった。
アップデート: ApacheでincubatorプロジェクトがGitを使うことを許すよう提案があった。これはGitリポジトリの導入を加速する最初のGitリソースになりそうだ。成功すればだが、これは将来より多くのプロジェクトがGitに移行することにつながるかもしれない。
Google Codeは比較的最近になって(この半年のうちに)、各プロジェクトが分散バージョン管理システムとしてGitとHgのどちらかを選べるようにした。(当初サポートしていたのはHgだけだった。)それ以後Gitリポジトリは成長して、HgリポジトリはGitリポジトリへと移行していった。Google Codeに対するgitの検索結果が600万件なのに対して、hgの検索結果は1600万件ある。(Googleは2009年4月にまずHgを公式サポートに追加した。したがって、Google CodeでHgが利用できるようになってから2年半経っている。それに対し、Gitは利用できるようになってまだ半年だ。)
昨年Atlassianによって買収されたBitbucketも当初のHgサポートに加えてGitホスティングを提供している。Bitbucketはどのバージョン管理システムが使われているのかプロジェクト数を発表していないが、hg site:bitbucket.orgの検索結果は1600万件なのに対して、git site:bitbucket.orgの検索結果は500万件ある。この数はGoogle Codeと非常によく似ている。(BitBucketはGoogle Codeよりもずっと長くHgリポジトリを提供しているのが。)
このことをどう解釈したとしても、分散バージョン管理システムはもはや特別ではなく標準になってきたと言えるだろう。これからの開発者はGitHub世代に生きているのだ。