アジャイルコーチングの仕事をすると、住んでいる街を離れて、顧客のいるあらゆる場所へ旅に出なければならないことが多い。その結果、コーチは四六時中働いているように感じることがある。アジャイルコーチはワーク/ライフバランスを獲得できるだろうか。
Ashish Mahajan氏はこの問題についてアジャイルコーチングサポートメーリングリストに投稿した。
アジャイルコーチになると世界中を旅して様々な人々とやり取りをしなければなりません。とても面白い仕事のように思えるのですが、このように様々な場所に行く仕事の欠点を教えてください。
Mark Levison氏は氏の考える欠点を一覧した。
- 顧客のほとんどは都会のすてきなダウンタウンにいるわけではない。大抵は郊外の工業地域にいる。
- そのような地域の食べ物やコーヒーはおいしくない。特にコーヒー。
- フィットネス - 定期的にフィットネスに通えない。
- 飛行機の中 - 狭苦しい。
- 家族から離れている時間 - 4歳と7歳の子供がいる。
- 独立した立場での仕事なので、極端に忙しい場合も全く仕事が無い場合もあり得る。
しかし、このような些細な点を除けば、こんなに良い仕事はないと思います。人々は私に助けを求め、私のアイディアや考えを受け入れることで幸せになり、最終的には感謝されるのですから。
Lanette Creamer氏は加えて、
特に大変なのは家族と離ればなれになることです。毎日家にいてほしいと思っている配偶者や子供がいる場合、コーチングの仕事は難しいかもしれません。長期的に成功するコーチは前もってある程度配偶者と共にこの問題に対処しているようです。そして、適切なタイミングで対処の仕方を見直せるように注意を払っているのです。
Christopher Avery氏は氏のこの問題に対する対処方法を明らかにした。
下記が私が実施している対処法です。
- 旅を何かの言い訳に使わない。
- 自宅をオフィスにして、オフィスに出かける人よりも家族と一緒にいる時間をたくさん確保する。
- 強い興味を持った仕事だけをする。
この対処法を実践するため、私は自分の興味のあることからお金をもらう方法を見つけようとしています。そして、そうすることががユニークなニッチと価値を生成するためのひとつの優れた戦略だと思っています。
Yves Hanoulle氏は次のように書いている。
私は持続可能なペースで働きつつ、自分の様々な役割のバランスを取っています。数年前、私がパートナーと約束したことのひとつは週に1日、一緒に外出して食事をすることでした。しかし、私が旅に出ているときはこの習慣は守れず、恥ずかしいことにこの習慣を維持することはできませんでした。
Mark Kilby氏はアジャイルの価値の話に絡めている。
アジャイルの価値や原則、実践が適用できます。時に尊敬の価値と持続可能なペースで働くことです。
Tim Ottinger氏はこの状況についてとても厳しい見方をしている。
人生は素晴らしく、挑戦しがいがあり、そして困難が待ち構えているものです。コンサルティング業で素晴らしいキャリアを手に入れるためにには、たくさんの旅をしてあなたの意図が伝わりそうな人々やあなたをコンサルタントとして成長させてくれる人を見つける必要があります。アジャイルのコーチング業も同じです。しかし、人生の出来事は勝手に起こります。自分の赤ん坊が初めて立つ瞬間を計画することはできません。すべてを変えてしまう、愛する人の病気も予測できません。自宅が床下浸水したり、雨漏りしたり、飼っている犬が敷かれたり、年老いた両親が急病で倒れたりすることも同様です。これらは制御できません。あなたは、自分が学んだり、教えたり、自分の評判を上げたりすることと引き換えに家族の面倒を見るということに同意してくれるはずです。家族もこれを受け入れるでしょう。というのは、家族はあなたがそうすることで、あなた自身が何かを獲得すると信じているからです。
初めは(良くない条件と低い給与で)市場に参入させてもらい、自分の立場を確立すると自分の時間を管理する選択肢を持つことができます。特に、自分の生活している地域で名声を確立できたら大きな利点が広がります(例えば、アイオワの"著名アジャイリスト"であるBrandon Carlson氏)。"持続的なペース"というのは、夜遅くまで働くと明日の業務に支障が出るので、明日は業務に支障が出ても問題ない日なのかどうか考えるということです。同じように今日は家庭の時間を犠牲にしてまで働いて評判を獲得するのに適切な日なのかどうか考えることです。
Don Gray氏氏は、
顧客に次のように言われるのは、とても価値があります。“Don、何年か前、君が‘チームに参加’して、実際に成果が出るまでチームの仕事を改善したのを見ました。でも、君は、‘チームを直す’ために来たのではありませんでした。それでも最終的にはそのチームともうひとつのチームが一緒に働く手助けをしてくれました。”
アジャイルコーチとしてどのようにワーク/ライフバランスを確立すればいいだろうか。