Oracleが1月5日にNetBeans 7.1をリリースした、このバージョンではGUIの強化に特に重点がおかれており、FXMLエディタによるJavaFX 2.0のサポートや、Swing Builder (Matisse)のGridBagLayout Customizerの大幅なアップデート、JavaFXとSwingのビジュアルデバッギングのためのツールなどが提供される。Bill Pataky氏(Oracleの開発ツールのプロダクトマネジメント担当副社長)は我々InfoQに対して、"このデバッグツールは本当に目覚しい前進です。なぜなら、アプリケーションが動いていれば、チェックポイントを設定しなくても、ユーザインターフェースコンポーネントをクリックするだけでコンポーネントを調査することができるのです"と語ってくれた。
JavaFXサポートはNetBeansに密結合され続けてきたが、Pataky氏に確認したところによると、任意のIDEに統合可能なスタンドアロンツールとしてグラフィカルUIデザイン機能を提供する構想があるとのことだ。
Web GUI向けに、NetBeansの既存のHTML 5サポートがさらに強化されている他、CSSエディタにCSS 3サポートが追加された。これはコード補完、シンタックスカラーリング、CSS 3で新たに追加された要素や各ブラウザ特有のプロパティ設定についてのドキュメントなどを提供する。JavaFX 2.0のUIコントロールはCSS 3を使ってカスタマイズできるので、これはもちろんJavaFX 2にとっても重要な機能だ。ICEfaces 2.0やRichFaces 4.0といったコンポーネントライブラリがサポートされたことから、JSF2サポート機能にも注目が集まっている。また、NetBeansで人気のあるPHPサポートについても、デバッガの拡充、PHPUnitのテストグループ機能、Smartyテンプレートのサポート、(S)FTPクライアントのためのkeep-aliveを使ったより高速なアップロード、といった拡張がなされている。
それ以外のところでは、バージョンコントロールシステムGitの重要性の高まりを反映して、Git 1.7の革新的なサポートがなされている他、Oracle WebLogic Server 12cのサポートもアナウンスされている。
以前、NetBeans 7リリースの時の記事で、NetBeansには880,000くらいの"アクティブユーザ"がいること、Duncan Mills氏(Oracleのプロダクトマネジメントのシニアディレクタ)が100万ユーザを目標としていると話してくれたことを取り上げた。Pataky氏は我々との対談で、この夏には目標を達成し、今もより多くの開発者を魅了し続けている、と語ってくれた。
特にインドとアジア、そしてアカデミックコミュニティの中でユーザが飛躍的に増加しています。特にJava標準をサポートするIDEとしてのNetBeansの位置づけを考える時に、アカデミックコミュニティは本当に有意義です。
NetBeans 7.1はNetBeansのWebサイトからダウンロードできる。