MicrosoftはWindowsエコシステムの統一に取り組んでおり、Windows Phone 8はWindows CEベースではなくWinRTベースになる、という情報がリークされた。
PocketNow.comによると、Microsoftのバイスプレジデント兼Windows PhoneプログラムマネジメントディレクタのJoe Belfiore氏がNokia向けのビデオの中でWindows Phone 8に関する情報を発表したが、そのビデオがインターネットに流出した。この情報リークに続き、Microsoft内部のジャーナリストPaul Thurrott氏が同様の情報を発表した。
これらの情報によるとWindows Phone 8(コードネームApollo)は、1996年以来組み込みデバイスと電話向けのMicrosoftのソリューションの基盤となってきたWindows CEの代わりに、WinRTとWindows 8のカーネルを使うようだ。またこれらの情報は、Windows Phone 8が全てのMangoアプリケーションをサポートする予定であること、Windows 8とエコシステムを共有する予定であることにも言及している。もしこれが正しければ、開発者は巨大なエコシステムのもと、小さな修正だけでタブレットとスマートフォンをターゲットとしたアプリケーションを書くことができる。
AppleがデスクトップOS(Mac OS X)から始めてモバイルOS(iOS)の構築を成功させる例を示してくれており、MicrosoftがOSの統一に進んでいくことは特に驚くべきことではない。統合がどのくらい進むのかは興味深いところだ。ネイティブコード中に直接カーネルのアドレスを指定するようなWindows Phone 8アプリケーションを作成することはできるようになるのだろうか?統一されたマーケットプレイスはあるのだろうか?ともかく、デスクトップとモバイルの統一は、Metroへの切り替え、タッチデバイスに最適化された新しいインターフェース、そしてスマートフォン市場での巻き返しという、現在のフラッグシップOSの改革プロセスにおいてよい動きであることは確実だ。
他にもWindows Phone 8のこのような機能が示唆されている。
- Windows Phone 8はWindows 8とカーネル、セキュリティやマルチメディアのフレームワーク、ネットワーキングスタックを共有する。
- マルチコアプロセッサ – すでにAndroidやiOSのデュアルコアスマートフォンがあるので、これを検討するのは必須だ。
- 高解像度 – これも先駆者に追いつくためのものだ。
- NFCや“財布”機能 – これはアメリカやヨーロッパで徐々に始まっている。Tap-to-shareは全てのWindows 8デバイスで動作するようになるだろう。
- WinRT採用の結果としての、より大きなハードウェアエコシステム。
- SkyDriveはデバイス間のデータ共有に利用される。
- DataSmart(モバイルネットワーク越しに転送されたデータをトラッキングする方法)。
- Opera Miniのようにページロード高速化のためのデータ圧縮を行うInternet Mobile 10用のプロキシの導入。
- 企業向けスマートフォンのためにデータの暗号化を提供するBitLocker。
- 選択されたデバイスに対してアプリを配布できるようになる。
一方、Microsoftは2012年第2四半期にMangoのメジャーアップデート(Tango)をリリースする予定だ。これは特に、中国やインドといったアジアの巨大な国にとって大いに魅力ある低価格のフィーチャーフォンをターゲットとしている。