Mono 2.11 は,Mono の次期バージョンを披露すべくデザインされたプレビューリリースの第1弾である。多数くの注目点の中で最も重要なのが .NET 4.5 および C# 5.0 との互換性だ。Mono は偶数/奇数方式のバージョン番号を採用しているので,次の製品版リリースはバージョン 2.12 になる。Mono 2.11 プレビューは Windows,OS X,Linux 上で動作する。
今回のリリースには,事前に予測されていなかったものは何もない。我々が10月にレポートした 2.12 ロードマップ に忠実に従っている。機能を要約すると次のようになる。
- Unicode サロゲートの完全サポート
- SGen ガベージコレクタの製品レベル品質バージョン
- C# 5.0 とそれに関連する非同期 API およびライブラリ
- System.Net.Http と System.Threading.Tasks.Dataflow のプレビュー
- IKVM.Reflection を採用した統合コンパイラのバックエンド
- C# シェル
- サービスとしての C# コンパイラ (C# Compiler as a Service)
- .NET 4.5 および WinRT との互換性 API
新たにリストに上がった項目のひとつに OS X 版のパフォーマンス向上 がある。
Mac のサポートが大幅に拡張されました。Mach ネイティブなプリミティブを使用して高速化された GC,MacOS X 特有のプリミティブを使用した Mono の非同期ソケットサポート拡張など,これまで Linux のみで動作していた多くの機能が改善されています。
OS X ディストリビューションに F#,IronPython,IronRuby が追加されたことも注目すべき点だ。