.NET Frameworkは常にZipファイルフォーマットと奇妙な関係を持っている。当初から.NETは実はZipファイルをサポートしていたが、ほとんどの人たちはそれに気づいていなかった。破棄されたJ#プログラム言語に、Javaのjava.util.zipパッケージが含まれていた。2003年の記事でIanier Munoz氏は、J# ZipライブラリをC#での使い方という記事を書いている。
.NET 2.0は、このエリアにおいて大きく後退した。そして、J#は開発者コミュニティからほとんど忘れ去られており、その代わりにほとんど役に立たないIO.Compression名前空間が提供された。DeflateStreamとGZipStreamクラスは、唯一ストリームベース圧縮だけを提供した。さらにこれらは、Zipで複数のファイルを関連づけるメタデータを処理する機能を持っていない。
2006年にMicrosoftは、ZipPackageクラスを通じて、Zipファイルを扱う不器用なAPIを提供した。このAPIは主に、Open XML Paper Specification (XPS)をサポートするために作成された。XPSはもともとAdobeのPDFファイルフォーマットと直接競合すると見られていたが、ほとんど破棄されている。今日XPSは、プリンタがそれをサポートしているときに、GDIベースのWinPrintを置き換えるWindowsプリントスプーラーとして使われている。
.NET 4.5では最終的に、きちんとしたZipファイルを扱える組み込みAPIが提供された。ZipArchiveクラスがDotNetZipのようなライブラリと本当の意味での競合になり得るかどうかを話すにはまだ早すぎるが、ライセンスの問題でオープンソースライブラリを使うことができない人たちには有効である。Tugberk Ugurlu氏は、.NET 4.5のZipArchiveの使い方というチュートリアルを提供している。