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Scrumodoro
Magnus Nord氏はDevoted Developerの連載記事で、アジャイルテクニックのさらなる融合と実験について紹介している。Magnus氏はポモドーロ (Pomodoro)の利用について詳しく解説している。ポモドーロとは、作業を25分のイテレーション(ポモドーロと呼ぶ)で完了させることで、個人の生産性を高めるテクニックのことだ。連載の各記事では、スクラムとともに使うポモドーロテクニックの目的のひとつを題材としている。連載はまだ終わっていないが、最初の5回から重要なところを説明する。
アクティビティにどれくらいの労力が必要か調べる
最初の記事では、スクラムのなかでポモドーロテクニックを使うことにより、自分のアクティビティにどんな仕組みや規律がもたらされたか説明している。スクラムのスプリントと同じように、各ポモドーロの長さは等しい。これにより、どこに時間がかかっているか、1つのアクティビティにどれくらい時間を使っているかがわかる。その結果、デイリースタンドアップやチームの見積りセッションにもっと的確に貢献できるようになる。彼はここで、いかにポモドーロがスクラムフレームワークに自然とぴったり収まるか、いかに個人の生産性を高めるのに役立つか説明している。
割り込みを減らす
内的および外的な割り込みは集中を削ぐおそれがある。Magnu氏の2番目の記事では、自分が引き起こす内的割り込みと他人によって引き起こされる外的割り込みを減らすのに、いかにポモドーロが役に立つのか説明している。シンプルなポモドーロテクニックを使うことで、外的割り込み、すなわち報告、交渉、電話といったものを減らすことができる。以下のようにやることで、外的割り込みの影響は最小限になる。
1. 割り込んできた人にちょうど忙しいところだと伝えよう。
2. いつなら戻ってこれるか時間を合意しよう(次の5分間の休憩、もしくは次の長い休憩)。
3. 必ず合意した時間に戻ってこよう。
事実上、Magnus氏が自分自身のスクラムマスターとなり、自分の個人的進捗に対する障害を取り除くことになる。
アクティビティを見積もる
Magnus氏の3番目の記事では、継続的に時間経過をモニタリング、トラッキングすることによって、アクティビティにどれくらい時間がかかるのか、より正確にわかると説明している。彼はポモドーロで見積もることは、ストーリーポイントや理想時間、理想日のよい代わりになるかもしれないと言う。
ポモドーロをもっと効果的にする
開発サイクルにおいて、リファクタリングはすぐれたプラクティスだと見なされている。Magnus氏は4番目の記事で、ポモドーロがいかにリファクタリングの適用に確固たる方法をもたらしたか説明した。彼は各ポモドーロの最後の数分間をコードをクリーンナップする時間にとっている。そして、ポモドーロ3、4回ごとに全セッションをリファクタリングに費やすようにしている。
タイムテーブルをセットアップする
この記事では、スプリントとポモドーロの類似性について説明している。何が完了したかにフォーカスすること、ポモドーロ内でオーバーコミットせずにタイムテーブルを尊重すること、各ポモドーロ後に何がうまくいって何がうまくいかなかったのか個人的にふりかえることの重要性について語っている。またポモドーロがいかに個人作業レベルでのスクラプの価値とアクティビティを補強するかを説明している。
チームへの貢献か個人のパフォーマンスか
ソフトウェア開発コミュニティでよく議論の的となるのが、ソフトウェア構築には個人のパフォーマンスとチーム全体のパフォーマンスのどちらがより重要か、という問題だ。確かにどちらも重要だが、Magnus氏によるスクラムにおけるポモドーロの利用は、アジャイルチームにおいて効果的に個人のパフォーマンスを発揮するためのブレンドされた実践的なアプローチを示している。さらに、個人のパフォーマンステクニックをスクラムとブレンドして実験する彼の意欲は、アジャイルコミュニティで広く起こっている実験と進化のトレンドを示すものだ。読者、そしてコミュニティに聞きたい。うまくいっているスクラムのようなアジャイルアプローチにどんなテクニックをブレンドするのを見たことがあるだろうか?