San Franciscoにおける、開発者カンファレンスで行われた一連のアナウンスの中で、Googleは今日、Compute Engineの詳細を明らかにした。これは、Googleのクラウドインフラを使って、オンデマンドでLinux VMを走らせるIaaS製品である。Google Compute Engine (GCE)は、仮想コア当たり 3.75GB RAMを持つ、 1, 2, 4 そして 8ヶの仮想コアVMをサポートする。VMは互いに繋げて、ネットワーク・インターフェースを使って管理できるクラスタを形成でき、ツールによって、スクリプト化できるコマンドラインか、webインターフェースを使って、ファイアウォールを設定したり、VMをコントロールできる。開発者が独自の管理/コントロールシステムを作れるように、APIもある。Googleのいつものやり方と同じで、GCEは限定プレビューベースで利用ができるので、使うにはサインアップが必要である。一般リリースの予定日は、決まっていない。
関連したアナウンスに中で、新しい AppEngine 1.7もプレビューした。 AppEngineは、制限が強いと考える人もいる。特定のAPIに従ってアプリケーションを書くことを強制されるからである。Cade Metz氏が書いているように、「生の仮想マシンで、開発者は、お望みのどのようなソフトウェアでも走らせることができ、誰もが認めるクラウドコンピューティング界の王様である Amazon EC2におけるのと全く同じようにできるのです。」
GCEはいくつものストレージオプションを提供しており、データをローカルに保存したり、Google Drive あるいは Google Cloud Storageを使うことができる。クラウド上のデータセキュリティに付いて尋ねると、Googleは次のように応えた。「 Google Cloud Storageは、毎日何十億のトランザクション中のGoogleデータを守ることに使われているのと同じ、プロプライエタリなセキュリティ技術と手段を使っています。システムはまた、 OAuth 2.0認証もサポートしています。」
カンファレンスとソーシャルメディアの反応は、入り交じっている。@matthewsmall がそれらの感想を要約している。
Googleのグローバルなネットワークを使った、VM, 複数タイプのストレージ、クラスタネットワークだ。
@thoughtspadは、以下のように書いている。
GCEへの私の反応は、イェーイ! 料金を見た時の反応は、アウチ!AmazonのEBSで1GBは、月10セント、Googleは1GBで月72ドル。Googleは料金を何とかしなくては...
ちょっと比べると、GCEの料金は、本当に高いことがInfoQでもわかった。単一仮想コアのベース構成で、1時間14.5セントかかる。一方Amazon EC2では、同様な構成で1時間9セントである。Googleによると、「Google Cloud Storage には、保存したデータ量をベースにした、低月額料金があります。ストレージとバンド幅の使用量は、ギガバイト(GB)で計算されます。 1 GB = 230 バイトです。」AmazonのAWS Pricing Calculatorでもチェックできる。
GCEで色々試せる機会のある人は、ほとんどいないだろう。 Joe Masters Emison氏が今日、GCEのレビューで次のように書いている。
現在、GCEのマシンタイプは極めて限られている。全タイプは、"1 CPU/2GB RAM"単位の偶数倍で構成される。これは、"1 CPU/1GB RAM"単位の SoftLayerに似ている。 Rackspace Cloudには、"1 CPU/1GB RAM" と "1 CPU/2GB RAM"の2つの単位がある。更に、一時的なディスク量も CPU/RAMが増えれば、増える。いい話は、Rackspace Cloudと違って、GCE上のサーバーに永続的なストレージを繋げることである。なので大容量のディスクを持ち、ほとんどCPUやRAMを使わないサーバーが必要であるなら、無駄に払うことは、無いだろう。悪い話は、もしたくさんRAMと殆ど使わないCPU、あるいはその逆のサーバーが必要な場合には、現状GCEでは無駄に払うことになる。
Puppet Labsは、彼らの新しいクラウドプロビジョニングモジュール、PuppetForgeのベータリリースと近々リリースの Puppet Enterprise + GCEについて、盛んにツイートしていた。
他のソリューション・パートナーとしては、RightScale, OpsCode, Numerate, Cliqr、MapRがある。