そのバージョンタグにもかかわらず、NuGet 2.0は実のところかなりマイナーなリリースだ。パッケージ管理コンソールのタブ補完の改善のほか、ほとんどの変更はパッケージング規約にまつわるものだ。
これまでサポートされるフレームワーク固有のフォルダは “lib” だけだった。このバージョンでは、“content” と “tools” も同様に分割された。content フォルダにあるファイルはプロジェクトのルートに直接コピーされる。これはライセンスファイルや画像、その他アセンブリを除くプロジェクトに必要なものすべてに使われる。
tools フォルダは主に、パッケージのインストールおよびアンインストールスクリプトに使われる。これらスクリプトはPowerShellで書かれ、パッケージがプロジェクトに追加されたときにパッケージマネージャによって実行される。スクリプトが受けとるパラメータのひとつに、Visual StudioのEnvDTEプロジェクトオブジェクトへの参照である $project がある。これを使うことで、通常のVSプラグインやマクロでできることなら、ほぼ何でもできるようになる。
もうひとつの変更はパッケージ依存関係の登録方法だ。これまでパッケージ依存関係は有無しかなかったが、ターゲットフレームワークによる依存関係のグルーピングが可能になる。各グループは特定のフレームワークでタグ付けされる。デフォルトの依存関係グループも作ることができるが、これはほかにマッチするものがないときにのみ使われる。
NuGetはまだC#、VB、F#ツールのためのツールであり、IronPython C++/CLIやMonoのプロジェクトをサポートしていない。あなたはNuGetパッケージをNuGet.orgから直接ダウンロードすることはできないため、これらのプロジェクトタイプを使っている開発者はコマンドラインツールを使う必要がある。