Oracle、Rackspace、Red Hat、CloudBeesなどの企業がPaaSアプリケーション管理用のAPIを提案している。このAPIを実装しているPaaSであれば、開発者はどのようなインフラになっているかを知らずに、アプリケーションの管理できる。
CloudBees、Cloudsoft Corporation、Huawei、Oracle、Rackspace、Red Hat、Software AGは新しいPaaS管理APIであるCloud Application Management for Platforms (CAMP)を発表した。このAPIはクラウドサービスプロバイダと開発者がクラウド上のリソースを管理するアプリケーションを作成するために利用する。このAPIは、クラウドのユーザは仮想マシンやストレージ、ネットワークというような低いレベルのリソースを意識せずに、アプリケーションやコンポーネントのような高いレベルのリソースにアクセスできるようにするべきだという発想で作られている。また、ユーザは異なるベンダが提供するPaaSに単一の管理コンソールでアクセスでき、他のクラウドに簡単にリソースを移行できるようにするべきだという考えも背景にある。
CAMPのAPIはHTTP/1.1で構築されており、RESTfulなバインディングを含む。また、JSONを使ってリソースを転送できる。CAMPの機能はアプリケーション開発環境(ADE)やアプリケーション管理システムのプラグインとして提供され、開発者はADEを使ってアプリケーションを開発して、そのままクラウドにアップロードして配置することができる。
CAMP[PDF]には多くのリソースが定義されている。クラウドプラットフォーム、プラットフォームコンポーネント、アプリケーション、アプリケーションコンポーネントなどだ。クラウドプラットフォームはPaaSを表すリソースでCAMPから見える。プラットフォームコンポーネントはさまざまなサービスを提供するが、CAMPが提供するサービスはDatabase-as-a-Service (DBaaS)だけだ。
アプリケーションは主要なリソースのひとつで、CAMPは下図で表されるようなライフサイクル全体を通じてアプリケーションを管理するインターフェイスを提供する。
アプリケーションは次のようなリクエストとレスポンスのやりとりでPOSTを使ってインスタンス化される。
POST /paas/asm_template/1 HTTP/1.1
Host: example.org
HTTP/1.1 201 Created
Location: http://example.org/paas/assembly/1
Content-Type: ...
Content-Length: ...
アプリケーションを一時停止する場合は次のようになるだろう。
POST /<assembly-resource-url> HTTP/1.1
Host: example.org
Content-Type: application/vnd.org.example.PaaS +json;type=Xxxxx
Content-Length: ...{"new_state": "suspend"}
HTTP/1.1 200 OK
CAMPは標準化を目指し、OASISに提案されている。技術委員会に提案された宣言書(PDF)によれば、18ヶ月以内の標準化が目論まれている。最も深く関与しているのはOracleで、14人の仕様策定者の内、7人を輩出している。