O'Reilly が主催する Velocity Conference の主役は,同じ仕事をする仲間から情報を得たい,専門家たちとアイデアを交換したい,ベストプラクティスや体得した教訓を共有したい,と願う Web 管理者やパフォーマンスのプロたちだ。Velocity Europe 2012 は,欧州の Web 運用管理コミュニティが抱える重要問題と機会のみに限らず,世界的な最重要テーマとその当事者たちにも焦点を当てたイベントなのだ。
カンファレンスが提供するのは,参加者たちの管理するサイトの Web ページ,中でも AJAX,CSS,JavaScript,イメージ処理を中心としたパフォーマンスを最適化するための,現実的なベストプラクティスである。サイトがすでに最適化されていたとしても,さらに優れた顧客体験を実現する上で役に立つはずだ。
3日間に渡るカンファレンスでは "運用と文化" と "Web パフォーマンス" という2つのトラックが並行して開かれる。スポンサー付きのトラックもある。
初日に公開されて,多くの出席者の関心を集めたのが PageSpeed Insights だ。中でも比較的新しい "Critical Path Explorer" 機能は,まだ完成には程遠いものの,パフォーマンスボトルネックを特定するための強力なツールだ。
最終的にもっとも印象深かったのは,初日から何度も目にした "パフォーマンスは収益である" というテーマだった。
Dio Synodinos 氏は Web エンジニアでフリーランスのコンサルタント。Web 技術に関心を持っている。