Amazon や Microsoft,Google といったクラウドコンピューティングベンダの提供するビッグデータが,興味深い傾向と展開を見せ始めている。
いくつもの 独立系 業界 情報 サイトが,次の主役として Big-Data-and-Analytics-as-a-service (サービスとしてのビッグデータと分析) に注目している。主要なクラウドプロバイダや専業サービスプロバイダは,自社製あるいはオープンソースのソフトウェアをパッケージした独自のソリューションを提供済みだ。例えば –
- Amazon は先日,自社の AWS Marketplace に独立したビッグデータという部門を設置すると発表した。
- Microsoft も Windows Azure および Windows Azure Marker Place を通じて,同様のサービスの提供を発表している。
- Google には,巨大なデータセットを解析可能な Google BigQuery というプロプライエタリなサービスがある。
- その他 1010data など (ただし 1010data 自体は10年以上からクラウドベースの解析処理を提供している)。
これらサービスの最大のアドバンテージは,データ処理に必要なインフラとその導入,あるいは詳細な設定などが,時間あたりの課金と引き換えに開発者あるいはユーザの範疇から取り除かれている点にある。SAP HANA のような商用ソフトウェアでも,前払いのライセンスコストから従量制 (pay-as-you-go) 課金へと変更される傾向にある。これらのサービスにはクエリインターフェースやプログラム API,さらにはスプレッドシートに至るまで,さまざまなアクセス方法が用意されている。スプレッドシートによるアクセスは,ビジネスユーザがこれらのサービスをアドホックに利用可能になるという点で,特別な意味のあるものだ。
このようなサービスのおかげで,ベンチャ企業も一般的な企業のユーザも事前に大金を投じることなく,ビッグデータ分析の体験や活用を図ることが可能になる。実際にこれらサービスプロバイダが発表しているケーススタディは,その多くが新興企業に関するものだ。
InfoQ では他にも,ビッグデータに関する記事やプレゼンテーションをいくつか提供している。