Cordova 2.3.0は，新たにWindows Phone 8をサポートしたのに加えて，アプリケーションからブラウザウィンドウを開くことが可能になった。
先日発表された Cordova/PhoneGap 2.3.0 には，Windows Phone 8用アプリケーション開発の公式サポートが追加されている。AdobeでPhoneGap開発を担当する Jesse MacFadyen氏によれば，開発作業の大部分をオープンソースコミュニティが担当し，MicrosoftがSDK，ツール，技術指導やWP8デバイスなどを提供したという。また，リソースが分離されたストレージにアンパックされなくなったため，WP8アプリはWP7のときよりも高速にロード可能になった，とも言っている。その他にも次のような，数多くの機能がある。
- WebBrowserコントロールにIE10のエンジンを採用
- マルチタッチ・イベント
- LocalStorageをビルトイン
Cordovaを使用してWP 8用の開発を行うには，Windows 8 Pro 64-bitマシンと，開発用のVisual Studioとして Windows Phone 8 SDK 8.0 に含まれるVS Expressのカスタマイズバージョンが必要である。Cordova にはこのVSに対応したプロジェクトを生成するためのテンプレートが含まれている。こちらの Channel 9 のビデオ に，CordovaをセットアップしてWP8のアプリ開発を行う方法が解説されている。PhoneGap のガイド にも，WP 8の開発を始めるための詳細な情報が含まれている。さらに“Adapting your WebKit-optimized site for Internet Explorer 10”として，既存のCordovaアプリケーションをWP 8に移植する方法も説明されている。
Cordova 2.3.0で導入されたもうひとつの重要機能である InAppBrower は，Cordovaアプリケーション内でブラウザウィンドウをオープンする手段を提供するものだ。アプリケーション内のブラウザやシステムブラウザ，あるいは現在実行中のブラウザインスタンスを使って，新たにウィンドウをオープンすることができる。loadstart，loadstop， exitといったウィンドウイベントに反応するイベントリスナを追加することも可能だ。
iOS4.xサポートが廃止されたことも注目すべき点だ。開発チームは現在，iOS 5以降のみをサポートしている。
Cordovaの新機能に関しては，こちらのブログ記事に詳しい紹介がある。