Microsoftはa.NET Framework 4.5のアップデートを公開した。このアップデートはWindows Presentation Foundation、Common Language Runtime、Windows Forms、XML、Network Class Library、ASP.NET、Entity Framework、Windows Workflow Foundation、Windows Communication Foundationの安定性や互換性、信頼性を改善する。
Windows Presentation Foundation
- ICommandインターフェースを実装した場合のCanExecuteChangedイベントの受信の問題を修正
- DataGridのエッジにあるセルにフォーカスをセットしたときの問題とエッジのカラムに対応する矢印キーを押したときの問題を修正
- IScrollInfoインターフェースを実装したカスタムパネルを作成しようとしたときに発生する無限ループとSystem.OutOfMemoryExceptionを解決
- ListBoxとDataGridのScrollIntoViewメソッドを呼んだときに発生する可能性があるSystem.InvalidCastExceptionの修正
- オブジェクトにINotifyDataErrorInfoインターフェースを実装した場合やオブジェクトがErrorsChangedイベントを発行する場合に発生するSystem.NullReferenceExceptionを修正
Common Language Runtime (CLR)
- Array.Sortメソッドの性能劣化を修正
- .NET Framework 4から4.5へ更新すると発生する場合がある"共通言語ランタイムが無効なプログラムを検出しました"エラーを修正
- 古い.NETから.NET 4.5へ更新した後のASP.NETからのパフォーマンスカウンタ読み取りの修正
- .NET Framework 4.5へアップグレードした後にType.IsAssignableFromメソッドを呼び出したときの不正な戻り値の修正
- CryptoStreamクラスの例外管理の修正
- .NET 4から.NET 4.5へアップグレード後、サードパーティのコントロールを利用していると発生するSystem.Security.SecurityExceptionの修正
Windows Forms
- メニューの操作と子ウィンドウの挙動を修正
- TableLayoutPanelコントロールのセルの位置の修正
- System.Windows.Forms.FontDialog.Colorプロパティを使ったときの戻り値の修正
XML
- XSL変換の最中にデフォルトのXML名前空間を再定義しようとすると発生する例外を修正
- IEnumerableインターフェースを実装した構造体の配列をシリアライズするためにXmlSerializerクラスを利用すると発生するSystem.Reflection.TargetInvocationExceptionを修正
ネットワーククラスライブラリ
- 非同期APIを使ったときのチャンクされたレスポンスの問題を修正
- SSL再ネゴシエーション時にアプリケーションがデータを送信すると発生するハンドルされない例外とクラッシュの修正
- HttpWebRequestクラスのスレッドプール問題の修正
- HTTPを中断し同時にプロキシ認証をを実行したときに発生するハンドルされない例外とクラッシュの修正
ASP.NET
- 繁体字バージョンのWindows 8でウェブアプリケーションを表示した場合の繁体字のコンテンツの表示を修正
- Perfmon.exeをローカルマシンで実行したときのリモートのASP.NETパフォーマンスカウンタの値を修正
- Visual Studio 2012を使ってASP.NETページ上のHTMLテーブルコントロールに<thread>タグを挿入した場合のコンパイルエラーを修正
- cachedRolesInCookieプロパティをtrueにしたときのクッキーの値を修正
- AntiXssEncoderタイプを有効にしてHyperLinkサーバコントロールのNavigateUrlプロパティを使ったときのページリダイレクトの問題を修正
Entity Framework
- SQL Server Compact 3.5やSQL Server Compact 4.0を使っている場合、またはLINQ to Entitiesで複数のJOIN文を使ってデータを取得しようとしている場合、Entity Framework内のSQ文生成に起因する性能劣化の修正
- .NET Framework 4.5がインストールされているコンピュータ上のEntity Frameworkを使ってデータを取得しようとしているアプリケーション、またはクエリが "group by view"コンストラクタを使っている場合に発生する性能劣化の修正
Windows Workflow Foundation (WF)
- 既存のVisual Studio 2010 Activity Libraryプロジェクトを開いたときまたは作成したときに発生する、アセンブリに埋め込んだリソースファイルの問題を修正
- WorkflowConsoleApplication1という名前のワークフローコンソールアプリケーションプロジェクトを作成した場合のワークフローデザイナの読み込みに関する問題の修正
Windows Communication Foundation (WCF)
- .NET Framework 4.0ベースのWCFサービスプロジェクトを.NET Framework 4.5がインストールされているマシン上で作成しようとする場合、またはweb.configでaspNetCompatibilityEnabledプロパティをtrueにしたときに発生するSystem.ServiceModel.ServiceActivationExceptionの修正
- XmlDictionaryReaderQuotas.Maxで定義されている最大クオータの代わりにデフォルトのXmlDictionaryReaderQuotasを使うXmlDictionaryReaderクラスを作成する場合に発生するSystem.Xml.XmlExceptionの修正
- HttpRequest.InputStreamプロパティにアクセスしようとしたときのエラーメッセージの修正
- 参照ダイアログのサービス参照の追加、または.NET Framework 4.5のSvcutil.exeを使ってASMX用のWCFプロキシを生成しようとしたとき発生する型が見つからない問題の修正
- Visual Studio 2012でASP.NET MVC4 Web APIプロジェクトを作成するか、WCFサービス参照をプロジェクトに追加したときの空のReference.csの問題を修正
Microsoftによれば、影響するファイルが使われていないければこの更新を適用してもマシンを再起動する必要はない。