Microsoft Azureに Android SDK が追加された。Android デバイスを対象とするプッシュ通知を備えている。Amazonも Mobile Ads API の提供を開始した。任意のAndroidデバイス上でGoogle AdMobと並行して,同社のネットワークからの広告が表示可能になる。
Microsoft Azure Android SDK
MicrosoftがAndroid SDK for Windows Azure Mobile Services を 発表した。Windows 8とWP8,iOS,Adnroid 用のアプリケーションが,モバイルサービスの支援により,Microsoftクラウドのスケーラブルな環境で動作するさまざまなサービスと通信可能になる。現時点ではデータテーブルの生成と管理,ユーザ認証,プッシュ通知がサポートされている。
これらのサービスをAndroidアプリに追加するには,Azureポータルでアプリケーションのスケルトンを作成した上で,そのコードをダウロードしてEclipseにロードすればよい。詳細は このチュートリアル に解説されている。
Azure Android SDKには以下の3つのAPIが含まれる。
- データ – "クエリとJSONの自動シリアライズ/デジリアライズを備えた,洗練されたAPI" を使用して,Azureテーブルに接続する。
- Microsoft,Facebook,Twitter,Googleの各アカウントに対応するユーザ認証。
- サービスフィルタリング – フィルタを備えたパイプラインを生成して,サービス要求/応答の順序付き配信に使用する。
新機能の中で興味深いのは,GCM (Google Cloud Messaging) を通じたAndroidデバイスへのプッシュ配信が提供されることだ。Azure上で動作するサーバがGCMにメッセージを送信し,それがデバイスに転送される仕組みだ。
Android SDKはWindows 8やWindows Phone 8,iOS用の他のSDKと同様,GitHubで提供される ことになるはずだ。本記事の執筆時点では,ソースコードはまだGitHubにアップロードされていないが,間もなくそうなるだろう。Android 2.2以降がサポートされる。
Amazon Mobile Ads API
AmazonがMobile Ads API(ベータ版) をリリースした。Amazonと同社のパートナによる広告を表示することができる。基本的なターゲットは Kindle Fire/HD だが,その他のAndroid携帯やタブレットもサポート対象に含まれる。Amazonの設定した唯一の条件は,必ず同社の Mobile App Distribution Portal を通じてアプリを配信する,というものだ。それさえ満たせば,Google Playなど他のチャネル経由での提供も可能のようだ。APIを利用することで,Amazonの広告と Google AdMob の両方をアプリで表示できる。
Amazonでは,自社製品および他のブランド広告主の"質の高い" 広告によって,"競争力を持った eCPM" を提供すると約束している。このような明らかに競合する広告がGoogle Play Storeで配信されることに対して,Googleがそれを防ぐために何らかの対抗措置を取るのかどうか,現時点ではまだ分かっていない。