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Gartnerの示す情報インフラ技術トレンド: ビッグデータ,NoSQL,インメモリ・コンピューティング

原文(投稿日:2013/04/06)へのリンク

 

ビッグデータとNoSQLデータベース,そしてインメモリ・コンピューティングが,2013年以降の現代的な情報管理において重要な役目を果たすテクノロジだ – Gartner はそのように予想する。同社の調査チームがリリースした 最新レポート には,情報インフラストラクチャとガバナンスに影響を与えるであろう最先端の技術トレンドとして,この3つが示されている。

ビッグデータ:
ビッグデータ は大容量,高速,多種類の情報資産を管理するテクノロジだ。優れた費用対効果と革新的な情報処理手法を備えることにより,高度な状況理解と意思決定を支援することが期待される。レポートではビッグデータについて,既存あるいは新規を問わず多様なデータを対象とする情報処理ソリューションの提供を通じて,ビジネスにおける現実的利益を実現している,と評価する一方で,さまざまな規模や種類を持った巨大なデータ処理をビジネス上の目標に結び付けるには未だ技術的な課題が残っている,としている。ビッグデータにおいて重要なのは,巨大なデータを処理する技術的能力ではない。ビッグデータの解析を通じて組織が実現するメリットが重要なのだ。

NoSQL データベース:
NoSQLデータベース のすべてのカテゴリ,すなわちキーバリューストア,ドキュメント形式,テーブル形式,グラフデータベースなどは,いずれもWebスケール,モバイル,クラウド環境などを特徴とする新世代のビジネスユースケースをサポートすべく設計されたものだ。今回のレポートでは,商用サポートの用意された NoSQL データベースとオープンプロジェクトの間に非常に大きなギャップがあることが指摘されている。商用製品のベンダはNoSQLデータベースの適用や,エンタープライズレベルの機能を追加することによって,自らの製品の成長を支援することができる。認知のレベルはまだ低く,2012年中のビジネスへの影響は限定されたものだった。しかし2013年内にはそれも向上して,より多くの組織が NoSQL データベースの調査や試験導入に着手することだろう。

インメモリ・コンピューティング:
インメモリ・コンピューティングとは,巨大なデータセット上で高度なクエリを実行したり,従来のアーキテクチャよりも複雑なトランザクションを高速に実行可能なアプリケーション開発を実現する技術だ。この新たなパラダイムは,ビジネスイノベーション(リアルタイム解析やビッグデータの実現など) の実現に向けて,未踏のチャンスを開く。

セマンティック技術:
セマンティック技術は高度な統計処理,データマイニング,マシン学習,知識管理などを目的として,異なるタイプの (定量的データ,テキスト,ビデオ,音声,イメージ) から一定の意味を抽出するために使用される。情報を戦略的資産として収益化するという新たなビジネス要件によってセマンティック技術は近年,より多くの注目を集めるものになっている。同時に,データを人に対して有意なものとしたり,意思決定を自動化したりする作業にセマンティック技術を適用するような技術的ニーズが,このテクノロジ分野の拡大を後押ししている。このことはデータの規模,種類,速度の増大と,そのようなデータを意思決定に使用するビジネス活動というコンテキストにおいて,特に重要な意味を持つ。

その他にレポートでは,論理データウェブハウス,CDO(Chief Data Officer)などの情報を中心とした役割,情報評価(Information Valuation)とインフォノミクス(Infonomics) などの技術トレンドを取り上げている。

このレポートは,2月に発表されたGartnerの Top 10 Technology Trends Impacting Information Infrastructure, 2013 調査報告に収められている。
 

 

Srini Penchikala 氏はソフトウェア製品管理に17年の経験を持ち,現在はセキュリティアーキテクトとして活動している。

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