Microsoft が Windows Embedded 8 (WE8) のリリースを 発表した。商業用および産業用アプリケーションのために設計されたバージョンのWindowsだ。すでにリリースされている Windows 8 とは対照的に Embedded バージョンは,POS専用機,医療,生産システムなどのアプリケーション用に設計されている。
WE8 プラットフォームは3つのリリースで構成されている – Standard,Pro,そして Industry Release Preview である。それぞれが異なるマーケットを対象とする。Microsoft の説明は次のとおりだ。
Standard – "... Microsoft のデスクトップオペレーティングシステムの完全機能版で,目的別の専用ハードウェアとアプリケーションソフトウェアで構成される組み込みソリューションで使用することを想定しています。"
Pro – "... 特殊なデバイス用に Windows を拡張することを目的とする付加的な技術を備えた,Windows 8 のコンポーネント化バージョンです。"
Industry Release Preview – リテール,金融,医療などの分野を示唆した "... インテリジェントシステムの一部を構成すべく差別化されたデバイス" のために設計されている。
Windows Embedded はロックダウン機能を提供し,OEM やデバイスメーカに対して Windows の操作性のコントロールを与えられるように設計されている。さらにキーボードフィルタやダイアログフィルタ,アプリケーションランチャ,内蔵型のロックダウンマネージャなども備えている。
通常の Windows デスクトップクライアントと比較して Windows Embedded を使用するもうひとつのメリットは,製品サポートライフサイクルの拡大だ。Embedded シリーズには10年のサポート期間と,15年という製品全体の有効期間がある。なお,Windows Embedded Compact 7 とは違って WE8 プラットフォームでは,リアルタイムOSサポートの提供にサードパーティのプラグインの使用が必要な点に注意が必要だ。