CA Technologiesの Application Performance Management (APM) 9.5には,異常なパフォーマンス測定パターンをほぼリアルタイムで検出し,解析する機能が追加されている。APMはこれを,現在と過去のパフォーマンス測定値とを比較して,通常のトラフィックパターンからどの程度逸脱しているかを示すスコアを生成することで行う。DOS(Denial of Service)攻撃の開始やハードウェア故障,不正なアプリケーションを検出することも可能だ。
CA APMはトランザクションベースの監視スイートだ。個々のコンポーネント (ルータや中間層サーバ,データベースなど) を監視するのではなく,エンド・ツー・エンドのトランザクションを追跡する。これにより,通常のパフォーマンス解析ツールでは不可能な方法で,情報を関連付けることが可能になる。バージョン9.5ではこの機能が拡張され,ブラウザも監視対象になった。 この機能はJavaScriptインジェクションによって自動的に行われる。CDNパフォーマンスの監視サポートも追加された。
もうひとつ新しくなったのがユーザインターフェースだ。以前のバージョンで必要だったインストールベースのツールから,WebベースのUIに置き換えられている。
興味深い機能として,テスト環境へのデータ転送が可能になっている。CA Lisa Service Virtualizationなどの製品と組み合わせることによって,実稼働のレスポンス時間を擬似的に生成するシミュレートサービスが可能になり,より正確なテストを実現する。