JDK 8がJDK 8 build b91でMilestone 7に到達した。M7はすべてのフィーチャーとユニットテストが実装され統合されているという、Feature Completeのマイルストーンだ。だが残念ながら、すべてのフィーチャーが間に合ったわけではない。3つのJEP (JDK Enhancement Proposal) がまだ開発中で、これらはJDK build b93で完成する見込みだ。とはいえ、Project Lambdaに関するすべてのJEPがリリースされたのは良い知らせだ。Java Platform GroupのチーフアーキテクトであるMark Reinhold氏は、Feature Completeは遅れているが以降のマイルストーンに影響はないと語っている。
以下がM7の一部として完了したJEPだ。
- 101 Generalized Target-Type Inference（汎用ターゲット型インターフェイス）
- 104 Annotations on Java Types（Java型のアノテーション）
- 107 Bulk Data Operations for Collections（コレクションのバルクデータ操作）
- 109 Enhance Core Libraries with Lambda（Lambdaによるコアライブラリ強化）
- 115 AEAD CipherSuites（AEAD暗号スイート）
- 118 Access to Parameter Names at Runtime（実行時のパラメータ名アクセス）
- 119 javax.lang.model Implementation Backed by Core Reflection（コアリフレクションによるjavax.lang.model実装）
- 120 Repeating Annotations（アノテーションの繰り返し）
- 123 Configurable Secure Random-Number Generation（コンフィギュラブルでセキュアな乱数生成）
- 126 Lambda Expressions & Virtual Extension Methods（ラムダ式と仮想拡張メソッド）
- 161 Compact Profiles（コンパクトなプロファイル）
- 162 Prepare for Modularization（モジュール化の準備）
- 171 Fence Intrinsics（メモリフェンスIntrinsics）
- 174 Nashorn JavaScript Engine（Nashorn JavaScriptエンジン）
- 176 Mechanical Checking of Caller-Sensitive Methods（Caller-Sensitiveメソッドの機械的チェック）
- 178 Statically-Linked JNI Libraries（静的リンクされたJNIライブラリ）
- 179 Document JDK API Support and Stability（JDK APIサポートおよび安定性の文書化）
- 184 HTTP URL Permissions（HTTP URLパーミッション）
- 185 JAXP 1.5: Restrict Fetching of External Resources（JAXP 1.5: 外部リソース取得の制限）
JEP 185は後から追加されたもので、XML APIのセキュリティ問題を解決するものだ。間に合わなかった3つのJEPは以下の通り。
- 140 Limited doPrivileged（限定したdoPrivileged）
- 155 Concurrency Updates（並行性の更新）
- 180 Handle Frequent HashMap Collisions with Balanced Trees（バランス木による頻繁なHashMap衝突のハンドリング）
JEP 140とJEP 180 は重要なセキュリティ改善だ。JEP 155はConcurrentHashMap APIとProject Lambda streams APIの整合をとるために必要なものだ。これらのJEPが完成すると、JDK 8はオフィシャルにFeature Completeになる。
JDK 8開発スケジュールは一連のマイルストーンで区切られている。多くは6週から8週で、だいたい週一でビルドされる。残りのマイルストーンは以下の通り。
- 2013/09/05 M8 (Developer Preview)
- 2014/01/23 M9 (Final Release Candidate)
- 2014/03/18 GA (General Availability)
Developer Previewはそれなりに安定しており、開発者コミュニティがテストするのにふさわしいビルドだ。Final Release Candidateはリリーステストのためのビルドだ。General Availabilityは最終リリースであり、製品に利用可能なビルドだ。