Buildozerによるモバイルアプリのビルド自動化
EgeniqのリリースしたBuildozerは,モバイルアプリケーションを対象とする,クラウドベースのビルド自動化ツールだ。現時点では,iOSとAndroidアプリケーションのビルドと配布をサポートする。最大の目標は,ビルドと配布のプロセスの完全な自動化によって,開発のスピードアップすることだ。ただしこのサービスには,まだベータの名が付けられている。
継続的インテグレーションシステムと同じように,Buildozerもアプリケーションのコードリポジトリを監視する。変更が検出されると,指定されたアプリケーションの新規ビルドの実施と,開発者およびテスタへの配布処理が起動される。アプリケーションはメールあるいは添付のモバイルアプリを介して配布される。Testflightはまだサポートされていないが,Webサイトに掲載されている開発予定の機能には,Testflight配布がすでに紹介されている。
BuildozerはGitやSubversionのソースコードリポジトリもアクセス可能だ。開発者はビルドサーバに対して,ユーザ名とパスワードなどの認証情報を提示する必要がある。これらの情報は,ビルドサーバ上で安全に保管される。テストが可能になったビルドは,Amazon S3のセキュアバケット(secure bucket)にストアされる。
アプリケーションをビルドすると同時にBuildozerでは,アプリケーションの総合的な品質向上のために,App Storeへの適合性の評価などさまざまな検証も行う。
Buildozerの月間使用料は,プロジェクト数や月内のビルド回数,データ転送用量,その他のアカウント機能の使用状況によって,無償から179ドルまでの幅がある。
Buildozerを開発したEgeniqは,モバイルアプリケーション開発を業務とするオランダの企業だ。実際にアプリケーションを開発するだけでなく,アーキテクチャやコンサルタント関連のサービスも提供している。